ドナルド・トランプ米大統領が、元FRB(連邦準備制度理事会)理事のケビン・ウォーシュを次期FRB議長候補に指名したことを受け、ビットコインは急落した。数カ月にわたる激しい憶測に終止符が打たれた形だ。
ビットコイン価格は10月につけた1ビットコイン当たり12万6000ドル(約1900万円。1ドル=154円換算)の高値から急落し、8万ドル(約1200万円)近辺まで下落。「デジタルゴールド」としての評価を守れるかどうか、苦しい戦いを強いられている。
「注視している主要指標には、5万ドル付近の下値支持線が含まれています」
そして今、トレーダーたちがさらなる価格急変の可能性に身構える中、市場はビットコイン価格の40%暴落を警戒している。これが現実となれば、暗号資産市場全体から1兆ドル(約154兆円)が吹き飛ぶことになる。
暗号資産取引所Bitget(ビットゲット)のグレイシー・チェン最高経営責任者(CEO)はメールで「私たちが注視している主要指標には、5万ドル(約770万円)付近のビットコインのサポートライン(下値支持線)が含まれています」とコメントした。これはビットコイン価格がさらに約40%下落し、時価総額が1兆ドル(約154兆円)まで縮小する可能性を示唆するものである。
チェンは、投げ売り(キャピチュレーション)か反発かの兆候を見極めるため「取引量の減少」を注視しているとし、市場が「売られすぎ」の状態になれば「相場の安定と新たな買い意欲の回復」を示すシグナルになりうると述べた。
重要な心理的節目の8万ドル
現時点でトレーダーたちは8万ドル(約1200万円)の水準に注目しており、ビットコインがこの水準を下回れば、暴落への懸念がさらに高まる可能性がある。
東京に拠点を置くビットバンク(Bitbank)のビットコイン・暗号資産マーケットアナリスト、長谷川友哉は「重要な心理的節目である8万ドル(約1200万円)を割り込めば、再び売り圧力が加速する可能性があります。とはいえ、ビットコインがさらに一段安となった場合、売られすぎの状態や割安と見なされる水準が、押し目買いの関心をますます引きつける可能性もあります」とメールでコメントした。
一方、ビットコイン価格の下落に伴い、暗号資産市場全体も大きく値を下げ、注目されていた時価総額3兆ドル(約462兆円)の水準を割り込んだ。
FxProのチーフマーケットアナリスト、アレックス・クプツィケビッチはメールで「私たちの最悪のシナリオでは、時価総額が1兆8000億ドル(約277.2兆円)から2兆ドル(約308兆円)の範囲まで下落すると想定しています。10月から11月にかけての最初の下落の勢いの161.8%まで拡大した水準に相当します」とコメントした。



