北米

2026.01.31 11:30

トランプがFRB次期議長に指名、ケビン・ウォーシュとは何者か? 共和党献金者の富豪と密接な関係

ドナルド・トランプ米大統領が米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長に指名したケビン・ウォーシュ元FRB理事(中央)。2010年6月4日、韓国・釜山で開幕したG20財務相・中央銀行総裁会議にて(Chung Sung-Jun/Getty Images)

妻はエスティ・ローダーの孫娘で富豪、義父はトランプの元級友で大口献金者

ウォーシュは2002年、米化粧品大手エスティ・ローダーの創業者の孫娘で保有純資産27億ドル(約4200億円)のジェーン・ローダーと結婚した。ジェーンの父ロナルド・ローダーは、1960年代にトランプの同級生だった人物で、2016年の米大統領選でトランプに大口の献金を行ったほか、最近も多額の政治献金を行っている。1月30日時点でロナルド・ローダーの純資産は50億ドル(約7700億円)。彼はトランプがグリーンランド買収に関心を抱くきっかけを作った人物だと報じられている。

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富豪たちとのつながり

2011年にFRBを退任して以来、ウォーシュは著名投資家スタンリー・ドラッケンミラーが自身の個人資産を管理するために立ち上げた投資会社デュケーヌ・ファミリーオフィスのパートナーを務めている。大富豪のジョージ・ソロスとともにヘッジファンドマネージャーとして働いたドラッケンミラーの純資産は、1月30日時点で78億ドル(約1.2兆円)と推定されている。

エコノミストは指名を歓迎

中央銀行のカナダ銀行とイングランド銀行の総裁を務めた経歴を持つカナダのマーク・カーニー首相は、ウォーシュのFRB議長指名について「この極めて重大な局面において世界で最も重要な中央銀行を率いる人選としてすばらしい」と称賛した

米ブルッキングス研究所の上級研究員ロビン・ブルックスも、ウォーシュは「実に良い選択だ」とX(旧ツイッター)に投稿。バラク・オバマ元大統領の下で経済諮問委員会の委員長を務めたジェイソン・ファーマンは、FRB議長としてウォーシュは「実力と独立性の両面で基準をはるかに上回っている」と評した

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エコノミストのモハメド・エラリアンは、「深い専門知識、幅広い経験、鋭いコミュニケーション能力を兼ね備えている」とウォーシュを高く評価している。

一方、民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員は「ケビン・ウォーシュは、2008年金融危機の後に何百万人もの失業者よりウォール街を救済することを重視した人物だが、どうやら(トランプの)忠誠心テストに合格したようだ」とBluesky(ブルースカイ)に投稿。「FRBの独立性を心配する共和党議員は、トランプが現職のパウエル議長やリサ・クック理事に対する魔女狩りをやめるまで、この指名を進めることに同意すべきではない」と続けた。

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翻訳・編集=荻原藤緒

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