3. 泣き崩れた夜を乗り越え、成長事業を築く
2018年、保育園を経営していたルーシー・ルーウィンは、従業員に給料を支払うことができず、資金も気力も尽き果てていた。チームは優秀で評判も良かったが、彼女はビジネスの本質を理解していなかった。「泣きながら枕に顔をうずめ、自分があるべき姿になるためなら何でもやると誓った」とルーウィンは語る。彼女はCEO(最高経営責任者)の職務記述書をダウンロードし、わからない単語をグーグルで調べながら、ビジネスを根本から作り直した。現在は、保育園経営者が同じ失敗を繰り返さないよう支援するサービスを展開している。彼女の教育に関する実践的な提言はリンクトインで拡散され、大きな注目を集めている。
4. 同じ月に不幸が重なる
2008年、トレーシー=ジェーン・ヒューズが事業用物件の賃貸契約を結んだのと同じ月に金融危機が起こり、さらに母親の癌が再発した。売上が半減するなど事業は急降下し、母親は9ヵ月後に亡くなった。「全てが崩れ去り、流れを食い止める術はなかった」とヒューズは振り返る。恐怖と罪悪感にとらわれ、何もできなくなった彼女は、自分の声に耳を傾けることで、何をすべきかが明確になることに気づいた。その後、彼女は売上高を数千万円規模まで回復させ、現在は同じように困難を乗り越えようとする人々を支援している。
5. 教科書通りに起業して400万ドルを失う
ティナ・シンは優秀な人材を集め、大手ブランドと協業し、ひたむきに努力するなど、教科書通りの方法でビジネスを立ち上げたにも関わらず、400万ドル(約6億1000万円)を失った。「準備不足を痛感したのは、損失そのものではない。むしろ、全てのルールを守ったのに、何がうまくいっていないのかが見えずに壁にぶつかった瞬間だった」と彼女は語る。しかし、シンにとって変わらなかったことがある。「成功も挫折も、全てを可視化し、販売・コンプライアンス・投資の状況をリアルタイムで把握することが重要だった」と彼女は言う。彼女はこの考え方を軸に事業を再構築し、現在ではファミリーオフィス向けに、インテリジェンスシステムの構築支援を行っている。
6. 怪我した足を氷のバケツで冷やしながら、月収3万円で激務をこなす
2010年、ルーマニアで経営幹部ながらも月収わずか200ドル(約3万円)で働いていたゲイブ・マルスカは、怪我の痛みを和らげて仕事を続けるため、足を氷のバケツに浸して業務にあたっていた。その状況から抜け出した彼は起業の道に進むが、今度は睡眠時間4時間という過酷な生活に陥る。さらに、グーグルのアルゴリズム変更によって収入の90%を失った。「企業という檻を抜け出したと思ったら、デジタルの檻に入り直しただけだった」とマルスカは語る。ノマドとして再起した彼は現在、起業家が健康や人間関係を犠牲にすることなく自由を手に入れられるように支援する、「Authority in the Wild」というビジネス・アドバイザリー・サービスを運営している。


