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2026.02.09 13:30

みずほ木原とUPSIDER宮城 M&Aで描く金融と中小企業の未来

木原正裕|みずほフィナンシャルグループ取締役兼執行役社長 グループCEO(写真左)・宮城 徹|UPSIDER代表取締役(同右)

──AI与信モデルで具体的にどのような変化が起きるのか。

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木原:今まで1カ月かかっていた与信審査が2、3日でできる世界になります。成長意欲のある中小企業やスタートアップに必要な資金を届け、日本を活性化していけると考えています。

宮城:これは「信用のアップデート」です。これまでお金が届かなかったところに届けられるようになる。

さらにAIは、法人向け金融サービスの概念自体を変えていきます。請求書の受領から支払い登録、承認、振り込み、会計処理まで、AIエージェントがシステムをまたいで確認・実行し、人間は承認だけを行う。お金に関する業務が自動運転化されていくのです。支店業務がネット上に移行したのと同じくらい、体験が変わる。そうなると、従来の「金融」の枠ではとらえきれなくなり、金融と非金融の境界がなくなっていきます。 

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木原:直近はUPSIDERの法人カードをみずほの顧客企業に紹介し始めました。経理関連のAIソリューションなど、我々の取引先にどんどん提供していきたい。

宮城:強調したいのは、今回の件は創業者がイグジットして終わりという話ではないということです。M&A後もUPSIDERの創業メンバーは株式をもち続けます。私は会社を売却したつもりはありませんし、これから一緒に結果を出していく立場です。 

木原:ここからが本番です。一緒にやると決めた以上、覚悟をもって取り組んでいきます。

──この先に向けて、お互いに期待することは。 

木原:宮城さんにお願いしたいのは、みずほに対しておかしいと思うことを臆することなく言ってほしいということです。UPSIDERの事業領域に限らず、みずほ全体のビジネスについても、どんどん意見をいただきたい。 

宮城:経営者として次のステージに行かなければ、このM&Aの意味がありません。私は起業家ではありますが、本当の意味で大人の経営者になれるかどうかはここからです。自分でゼロからつくった数百人の会社と、歴史ある大きな組織を動かすのとでは、難易度がまったく違う。そのなかで経営者としてどう動き、どう意思決定するのか。それを木原さんから学びたい。

木原:異なる世界で経営に取り組んできた人たちが加わることで、みずほが変わっていく。そこに本当に期待しています。


木原正裕◎1989年、現みずほフィナンシャルグループ入社。みずほ証券の執行役員、みずほフィナンシャルグループ常務などを経て22年よりみずほフィナンシャルグループ取締役兼執行役社長(代表執行役)グループCEO。一橋大学法学部卒。米国デューク大学ロースクール修了。

宮城 徹◎2014年にマッキンゼー・アンド・カンパニーに入社し、東京支社、ロンドン支社にて、銀行オープンAPI等のデジタル戦略策定、手数料体系や店舗配置の最適化といった大手金融機関の全社変革プロジェクトに従事。18年にUPSIDERを創業。東京大学卒。

文=加藤智朗 写真=平岩 享

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