経営・戦略

2026.01.30 09:00

イーロン・マスクのスペースX、IPOを前にxAIとの合併を検討か

Chip Somodevilla/Getty Images

Chip Somodevilla/Getty Images

ロイターが報じたところによれば、イーロン・マスク率いる宇宙開発のスペースX(SpaceX)とAI開発のxAIが、合併の可能性について協議しているという。これは、噂されているスペースXの新規株式公開(IPO)を前に、この2社の一部を1つの組織に統合する動きとなる可能性がある。

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ロイターによると、この合併案では、xAIの株式をスペースXの株式と交換する形が想定されているという。同件について説明を受けた匿名の関係者の話として、取引の評価額や主たる目的、実施時期については「特定できていない」としている。

約1年前には、xAIがソーシャルメディア・プラットフォームのXを、全額株式交換によって評価額330億ドル(約5兆円。1ドル=153円換算)で買収している。

スペースXとxAIのCEOを務めるマスクは、両社の合併について、これまで公にコメントしていない。

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ロイターはまた、この合併が実現した場合、xAIの幹部の一部はスペースX株の代わりに現金を受け取る選択肢を持つ可能性があると伝えているが、最終合意には至っていない。

仮にこの合併が成立すれば、スペースXは、xAIとX、そして衛星インターネットのスターリンク(Starlink)事業を傘下に収めることになる。

複数の報道によると、スペースXは2026年中のIPOを計画しており、マスクは7月までに1兆ドル(約153兆円)超える評価額でこれを完了させることを目指しているという。

フォーブスの推計では、米国時間1月30日時点におけるマスクの推定資産は7652億ドル(約117.1兆円)で、アルファベット共同創業者のラリー・ペイジ(約42.1兆円)とセルゲイ・ブリン(約38.8兆円)を上回り、世界で最も裕福な人物となっている。

この合併は、オープンAI、アンソロピック、グーグルといった強力な競合と激しい競争を繰り広げる中で、xAIにAI分野での追い風を与える手段として活用される可能性がある。複数の報道によれば、これにより、AI向けデータセンターなどのAIインフラを宇宙に打ち上げる、あるいは衛星を活用するといった構想が可能になるとみられている。こうしたアイデアはOpenAIのサム・アルトマンCEOも検討していたという。

スペースXは2023年以降、フォーブスの非公開企業ランキングに名を連ねている。2025年の売上高は前年比49%増の130億ドル(約2兆円)に達し、第39位にランクインしている。

2023年に出版されたマスクの伝記によれば、彼は2013年にスペースXの社員へ送ったEメールの中で、人類と貨物を火星に輸送するために設計され、現在も開発中の「火星輸送システムが完成する前に、スペースXを株式公開することについて、ますます懸念している」と述べていた。その後、マスクはIPOの可能性に前向きな姿勢を示すようになり、2026年中のIPOの可能性を論じたアース・テクニカの報道を、「正確だ」と認めている。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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