米国時間1月28日朝、金価格は5300ドルという新たな史上最高値を突破した。金価格は2025年に記録的な上昇を遂げた後、1月に入ってからも20%を超える上昇を続けており、アナリストはその背景として、米ドルの弱含みと米連邦準備制度理事会(FRB)の独立性に対する懸念を挙げている。
午前10時時点の金価格はおよそ5268.80ドルで、前日比3%超の上昇となっている。ただし、28日早くに到達した史上最高値の5306ドルからはやや下げている。金価格が5300ドルを上回ったのは、これが初めてのことだ。
銀は史上最高値の更新には至らなかったものの、午前10時時点でおよそ114.90ドルと、8%超上昇している。ただし、26日に付けた高値117ドルからは下落している。
金と銀の価格は2025年以降に急上昇を続けており、2026年に入ってからもその上昇基調を維持している。先日には、金が5000ドル、銀が100ドルというそれぞれの節目を突破した。
スタンダード・チャータードのコモディティ調査グローバル責任者であるスキ・クーパーは、ドナルド・トランプ大統領によるジェローム・パウエルFRB議長への攻撃や、FRB本部の改修工事を巡りパウエルが議会で虚偽の証言をしたかどうかを調査する連邦捜査を受け、FRBの独立性に対する懸念が高まっていること、さらに追加利下げの可能性があることが、「個人投資家を中心に、より迅速な金への資金配分を促している可能性が高い」と述べた。
アナリストたちはまた、先日4年ぶりの安値に沈んだ米ドルの弱含みも、金価格上昇の背景として挙げている。特に、トランプ大統領が27日、ドル安について気にしていないと記者団に語った後、その傾向が強まったという。
ジュリアス・ベアの次世代リサーチ責任者であるカールステン・メンケは、ウォール・ストリート・ジャーナルに対し、金価格の上昇は単なるドル安だけでなく、「国内外でトランプ大統領が繰り広げている政治的な力比べ」にも起因していると語った。地政学的緊張は、通常、貴金属価格を押し上げる要因になるという。
金価格はどこまで上昇するのか?
ドイツ銀行は27日、米ドル安を背景に金価格は年内にも6000ドルを突破する可能性があるとの意見を述べた。また、ゴールドマン・サックスは先日、年末時点の金価格予想を5400ドルに引き上げている。



