逆に、データ裁量権のない社員で増えるものもある。転職の意向だ。裁量権のある社員の転職意向は約12パーセントなのに対して、裁量権がない社員は約33パーセントにものぼる。裁量権がないと能力が十分に活かせず、転職を考えるというわけだ。

データ裁量権を持ち業務への好奇心が強い社員はまた、生成AIの活用率も高い。生成AIを週1回以上使う人の割合は、裁量権ありでは約80パーセント、なしでは約34パーセントと決定的な開きがある。

ドーモのプレジデント ジャパンカントリーマネージャー 川崎友和氏は、データドリブン経営を実現させるには、データ環境の整備、企業文化の醸成、人材の育成という「三位一体のアプローチ」が必要だとし、それにはデータを自在に使いこなせる裁量権が重要だと話す。醸成すべきは、新しい取り組みへの挑戦を奨励し、失敗を許容する「好奇心を促進する企業文化」だという。
そのためにはセキュリティー体制をしっかり整備する必要もあるが、まずは経営陣の考え方の変革ということだろう。


