リーダーシップ

2026.01.30 13:00

「あの人」の言葉で、なぜ現場の士気が上がるのか? 同僚・部下の精神的コンディションへの配慮

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現場の空気感、あるいは同僚・部下の士気、精神的なコンディションは、職場の質や職場のあらゆるコミュニケーションの質を決定づける潜在的な要素だ。

例えば、会議で難しいテーマを難なく扱う同僚に対して、場が盛り上がったり、これなら何とかなりそうだと感じたりしたことがあるだろう。その一方、常に不満を口にする同僚によって、会議の空気が重くなる、感情的な足かせを味わうといった状況もあったはずだ。戦略が理解される前に、現場の空気感、同僚・部下の士気、精神的コンディションといった非言語要素が仕事の受け止められ方を決定づけている。

リーダーは意見のすり合わせや実行について語るが、メッセージを伝える“言葉のトーン”など非言語的な要素によって従業員はまったく異なるふうに受け取ることが多い。その違いは意図にあるのではない。リーダーが、部下の士気や精神的コンディションを意識したコミュニケーションをとっているのかどうかという点にある。

リーダーシップのスタイルとコミュニケーションは、エンゲージメントに大きく影響する。米ギャラップの調査では、チームのエンゲージメントのばらつきの約70%はマネジャーやチームリーダーの行動によって決まることが示されている。研究では近年、リーダーシップにおける熱量・振る舞い・言葉遣い・存在感がリーダーの持続的な指導能力を支えるものだと考えられ始めている。非言語の合図や言葉の選択を通じて伝えられるリーダーのエネルギーが長期的なパフォーマンスや回復力に影響を与えるという見方だ。

リーダーシップのコミュニケーションでは長年、効率性が重視されてきた。速く、明確に言い、次のトピックに進む。だが常に変化し、認知負荷が多く、バーンアウト(燃え尽き症候群)が増えている環境では、そうしたアプローチはもはや機能しない。今日の従業員はリーダーの言葉を聞くだけでなく、その背後にある感情的なシグナルを吸収している。

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翻訳=溝口慈子

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