リーダーシップ

2026.01.30 13:00

「あの人」の言葉で、なぜ現場の士気が上がるのか? 同僚・部下の精神的コンディションへの配慮

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相手の士気や精神的コンディションを意識した、コミュニケーション・スキル

士気や精神的コンディションを意識したコミュニケーション・スキルは、「気づき」から始まる。リーダーは、自分の言葉が意図せずとも合図や評価を含んでいることを理解する。すべてのメッセージにおいて、情報(言語)の内容を相手に伝える前に、まず「感情的なトーン」「雰囲気」「非言語的な合図(表情や声色)」といった非言語情報が伝わる。

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このスキルの本質は、意識せずに出る言葉を意図的な言葉に置き換えることにある。努力を軽視したり、プレッシャーを高めたりしてしまう表現に気づき、そうした言葉を発する前に調整することを意味する。

例えば、リーダーが「これは簡単なはずだ」「とにかく乗り切る必要がある」「急いでこれをやってもらえる?」といった言葉をどれほど頻繁に使っているかを考えてみてほしい。

こうした言い回しは、一般的には意欲を喚起する意図で使われている。しかし実際には、ストレスを高め、複雑さを切り捨ててしまう。一見些細な言葉の選択がトーン以上のもの、つまり結果を形成している。

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意識すると雰囲気が変わる理由

士気や精神的コンディションを意識したリーダーシップとは、調整を意味する。リーダーが努力や制約を認めるとき、チームの感情的な環境は安定する。

リーダーが発言の中で一貫して努力を過小評価すると、従業員は支援なしで成果を出さなければならないというプレッシャーを抱える。やがてその乖離はエンゲージメントの喪失やバーンアウトへと変わる。

士気や精神的コンディションを意識したコミュニケーションは、逆に作用する。不要な摩擦を減らし、期待が高い状況でも従業員の取り組みに注意が向けられていることを伝える。努力が認められると、チームは一層果敢に取り組む。リーダーが複雑さを否定せずに言葉で表すと、チームは問題をより速く解決する。

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翻訳=溝口慈子

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