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2026.01.28 13:00

YouTube、「粗悪化」を止められるか? AI生成コンテンツをAIで取締り

ullstein bild / Getty Images

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2026年のデジタル環境では、AI生成コンテンツが溢れている。こうした状況を受け、YouTubeはAIを用いて、低品質なAI生成コンテンツを取り締まる方針を示した。同社のニール・モーハンCEO(最高経営責任者)は、クリエイターコミュニティ向けの年次書簡の中で、「低品質なAI生成コンテンツへの対応を強化する」と表明した。

モーハンは、「AIの台頭は、低品質コンテンツ、いわゆる『AIスロップ』への懸念を引き起こしている。当社はオープンプラットフォームとして幅広い表現を認めつつ、ユーザーが安心して時間を過ごせる場であり続けることを重視している」と述べている。

AIスロップの拡散を抑えるため、モーハンはこれまで物議を醸してきた同社のAIを活用したコンテンツモデレーション(投稿監視)の運用をさらに拡充する方針を示した。

モーハンは書簡の中で、「スパムやクリックベイト対策で高い実績を上げてきた既存のシステムを基盤に、低品質で反復的なコンテンツの広がりを抑える取り組みを積極的に強化している」と述べている。

これまで、YouTubeのAIモデレーションの運用を巡ってユーチューバーから批判が相次いできた。著名クリエイターの一部は、誤って収益化停止やアカウント停止の措置を受けたと主張しており、世論の反発を受けてチャンネルが復活したケースもある。

モーハンはまた、クリエイター向けに新たな生成AIツールを導入する考えも示している。その中には、ユーチューバーが自身の容姿をもとにAIショート動画を生成できる機能が含まれるという。

モーハンの書簡は、AIを巡るYouTubeの曖昧な姿勢をにじませる内容だったものの、同社がプラットフォーム上に粗悪なAIスロップが氾濫している現状を認めた点は、正しい方向への一歩と評価できる。

YouTube上では、AIの活用をめぐる議論が白熱しており、人気ユーチューバーの中には、「ウェブの粗悪化」を訴える動画を公開する者もいる。

批判が高まる一方で、AI生成コンテンツのみを投稿するチャンネルの中には、閲覧数が数百万回に達するものも存在している。

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編集=朝香実

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