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2026.01.28 15:00

「恐怖で支配する上司」のもとで自分を守り、成果を出すためのヒント

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リーダーとしての在り方において、「恐怖に基づく支配」は、長年にわたり「厳しさ」と混同されてきた。部下に対して厳しい要求や高い基準を突きつけ、絶え間なく説明責任を求める姿勢は、少なくとも傍目には、結果を出す原動力になっているように見えるかもしれない。

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しかし、部下を管理するための主なツールとして恐怖心を用いていると、そこから生まれる成果は、当初の印象からははるかに見劣りするものとなる。

筆者は最近、『Unbreakable: How to Thrive Under Fear-Based Leaders(壊れない心:恐怖で支配するリーダーの下で成功する方法)』の著者であるケイト・ローリーと話をする機会があった。その際、同氏は「恐怖が卓越した結果をもたらす」という神話を打ち砕いてみせた。さらに同氏は、不安や支配、長期的に見た悪影響という、恐怖がもたらす悪しきパターンを解説してくれた。しかもこの影響は、部下個人だけでなく、組織全体に及ぶという。

ローリーは、恐怖心に基づいたリーダーの在り方を率直な言葉で断じ、「これが『恐怖心に基づいた』と呼ばれるのは、リーダー自身が、内面に抱える恐怖心や不安感によって突き動かされているからだ」と指摘した。「彼らにとっては恐怖心が、朝、ベッドから起き上がる原動力になっている。そのため、他の人を鼓舞する際にも、これを用いる。信頼感や、部下から自発的に慕われる関係性を築くことができないので、上下関係に基づく厳格な支配や、恥の感情を抱かせることで、相手に服従を強いる」

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こうしたアプローチを、高い実績を残すリーダーの在り方と混同してはいけないと、ローリーは強調する。「『厳しい』リーダーも、一部はこの(恐怖に基づく)カテゴリーに入るかもしれなない。だが、高い実績を残すリーダーシップはまったく異なるものだ」という。

「最高のリーダーは、自らが率いるチームが成功するための下地作りをすることで、彼らを伸ばし、高い実績を出すように導くものだ。これに対して、恐怖心に基づく組織で成功への下地ができるのは、リーダーその人のみだ。それ以外の人はすべて、リーダーのニーズを満たす踏み台とされ、組織が掲げる目標は脇に置かれる」

恐怖心は、気づかぬうちに広がっていることも多い。「最初に気づくのは、忍び寄ってくる不安感だろう」と、ローリーは解説する。「『何が逆鱗に触れるかわからない』というように、言うことなすことすべてにおいて自分が間違っているような気がする、あるいは、どれだけ頑張っても基準に達してないように思われる、という状態であれば、少なくともある程度は、恐怖心に基づく支配の要素が存在する環境に置かれている可能性が高い」

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翻訳=長谷睦/ガリレオ

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