宇宙

2026.01.28 10:30

発見続く「地球に似た」系外惑星、生命存在の可能性があるのはどれか?

太陽系に最も近い恒星の赤色矮星プロキシマ・ケンタウリ(左奥)を公転する系外惑星プロキシマ・ケンタウリbを描いた想像図。下限質量が地球の1.27倍で、主星のハビタブルゾーン内にある(ESO/M. Kornmesser)

太陽系に最も近い恒星の赤色矮星プロキシマ・ケンタウリ(左奥)を公転する系外惑星プロキシマ・ケンタウリbを描いた想像図。下限質量が地球の1.27倍で、主星のハビタブルゾーン内にある(ESO/M. Kornmesser)

筆者が大学院生だった1980年代終わり頃、天文学者は太陽系外の惑星をいくつ知っていただろうか。その答えは、ゼロだ。まだ1個も見つかっていなかったのだ。

太陽以外の恒星を公転している地球以外の惑星の存在については、古代ギリシャの時代から議論されてきた。太陽に似た恒星を公転する、観測史上初の「太陽系外惑星」が見つかったのは、1995年のことだった。2026年まで話を進めると、夜空に見えるほぼすべての星が惑星を持っていると、天文学者は今や確信している。

これほど多くの系外惑星が存在し、そのうちの非常に多くが「地球型」に分類される中で、「地球外生命は存在するか」という大きな疑問にとって本当に重要なのはどの惑星なのだろうか。地球外生命探査に関しては、どの系外惑星に注意を向けるべきなのだろうか。

この問いに答えるため、この記事では本当に地球に似た惑星の探索における天文学の現状について概要を述べたいと思う。

惑星が地球に似ているという場合、その意味するところは様々だ。ある場合には、単に惑星が地球と同じ大きさであることを意味するだけかもしれない。これは、惑星の半径が約6300kmだと考えられることを示唆している。さらには、地球と同じ質量(6かける10の24乗kg)を持つことを意味する可能性もある。

半径と質量が同じなら、表面での重力の値も同じということになる。地球の生命体に類似した生物を見つけたいなら、これは実は重要なポイントになる。惑星表面の重力が地球の10倍だとすると、直立できる樹木や動物は恐らく存在しないだろう。進化は、扁平なままで地面に近い生物をもたらす可能性が高い。

惑星のサイズや質量(これにより表面の重力が決まる)と同じくらい重要なのが、主星に対して惑星がどこに位置しているかだ。惑星の表面温度は、惑星がどのくらい主星の近くに位置しているかによって決まる。

遡ること1950年代、中国系米国人天文学者の黄授書(Su-Shu Huang)が「ハビタブルゾーン(生命生存可能領域)」というすばらしい概念を考案した。ハビタブルゾーンは恒星の周囲の環状領域で、この領域内にある惑星の表面には液体の水が存在できると考えられる。

黄が液体水を選んだのは、生命の形成に不可欠と考えられる十分な理由があるからだ。もし惑星の公転軌道の位置が主星に近すぎると、惑星の表面でコップに水を注ごうとしても、水は瞬時に沸騰して蒸発してしまうだろう。もし惑星の公転軌道の位置が主星から遠すぎれば、逆のことが起き、水は氷になって地面に落ちるだろう。従って、地球類似惑星は主星のハビタブルゾーン内にある必要もあるわけだ。ハビタブルゾーンはゴルディロックスゾーン(英国の童話「3びきのくま」の主人公に由来)と呼ばれることもある。

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翻訳=河原稔

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