食&酒

2026.02.02 15:15

「小さいことは美しい」 ブルゴーニュ名門当主の経営哲学

ドメーヌ・ルフレーヴの4代目当主、ブリス・ド・ラ・モランディエール(c)Domaine Leflaive

──ルフレーヴは著名なブランドですが、そのアイデンティティはどのようなものだと思いますか?

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ピュリニー・モンラッシェにある私たちのブドウ畑は約26ha、マコンも同じくらいの大きさです。これは世界的に見てとても小さいと思います。私たちは、農家であり、アーティストでもあります。フランスの他の地域と比べても、ブルゴーニュは小さいエリアに多様なテロワールがあります。それを尊ぶワインづくりをしていきたいですね。

具体的には、ブドウの摘み取りを早くしてゆっくりと絞ること、発酵の最初の過程は大きなステンレススチールのタンクで行うこと。それは、土地の個性を十分に引き出すワインづくりのために重要だと私が考えていることです。小さいからこそ、丁寧で職人技的な仕事ができる。「小さいことは美しい」と思っています。妥協なく質の高いワインをお客様に届けるために、これからも家族経営にこだわっていこうと考えています。

──未来に向けて、サステナブルな対策も行なっているとか。

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私たちがつくるブドウは全てがオーガニックです。また最近、新しいセラーを建設していて、本社もリノベーション中です。どれも、木の壁の間に、藁で作った断熱材を入れています。この手法自体はブルゴーニュ発祥のものではありませんが、そのアイデアを知って、身近にある自然素材で断熱をするというやり方に惹きつけられ、セラーの壁はその形でつくっています。

それと同時に、最新の醸造機器を取り入れて丁寧な温度管理を行います。一見とても伝統的だけれど、その裏には最先端のテクノロジーがある。そして、そのテクノロジーを扱う職人には、きちんと過去の蓄積による知識がある。そんなふうにして、伝統を革新していきたいと考えています。

──歴史的なブランドで大きな意思決定をする立場として、大切にしていることはありますか?

まず、私は長期的な視点でルフレーヴというブランドにとって意味があるものにしか興味がありません。その判断が自然に敬意を払ったものであるかどうかも重要です。やっていることは最高級でないといけませんが、同時に柔軟性を持っていないといけません。最終的には、私たちの魂とも言える「飲んだ人に感動をもたらすワイン」を生み出すことにつながるかどうかだと思っています。

文・文中写真=仲山今日子

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