なぜ今、平成なのか。その支持理由は、単なるデザインの好みを超えた「懐かしさ」や「当時の思い出に浸りたい」という心理的欲求に根ざしている。流行から約20年が経過し、当時の子供たちが消費の主役に成長したタイミングでの再評価は、典型的な「ノスタルジー消費」の側面が強い。

若年層にとって、これらのアイテムは単なる実用品ではなく、楽しかった記憶を呼び覚ます「情緒的なトリガー」として機能しているのだ。この「懐かしさへの共感」こそが、消費者の心をつかむ強力なフックとなっていることは間違いない。
今後、このブームを一時的な流行で終わらせず、持続的な購買行動へと結びつけるためには、何が必要か。調査では約半数が現在のブームを「一時的な流行」と考えており、長期的なトレンドとして定着させるには高い壁があるようだ。

消費者は単に古いものを求めているのではなく、そのアイテムが持つ背景や、現代のライフスタイルに馴染む新しい価値を求めている。共感を購買へ変える鍵は、単なる復刻版の販売に留まらない、体験型イベントやストーリー性を重視したサービス展開にある。懐かしさを軸に、いかに現代的な「自分事」としての体験を提供できるかが、次なる消費の波を作る鍵となるかもしれない。
出典:システムリサーチ「“平成に流行ったモノ”の再燃に関する意識調査」より


