宇宙開発企業のスペースX(SpaceX)は、同社の新規株式公開(IPO)に向けて4つの米大手投資銀行を起用する方向で調整している。フィナンシャル・タイムズが米国時間1月22日に報じた。投資家の間では、同社の評価額が1兆5000億ドル(約237兆円。1ドル=158円換算)に達するとの声もあり、これが史上最大級のIPOとなる可能性がある。
フィナンシャル・タイムズによると、起用が報じられたのは、バンク・オブ・アメリカ、ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェース、モルガン・スタンレーの4社だ。ただし、今後さらに他の金融機関が加わる可能性もあるとしている。
これらの金融機関は現在、既存株主の株式売却を8000億ドル(約126.4兆円)の評価額で実施しているとされ、この評価額の水準は2025年12月のブルームバーグによる報道を裏付けるものだった。
以前、ある投資家はフォーブスに対し、2026年にIPOが実施された場合、同社の時価総額は1兆5000億ドル(約237兆円)に達する可能性があり、CEOで筆頭株主であるイーロン・マスクが「トリリオネア(資産1兆ドル[約158兆円]超)」になる可能性もあると語っていた。
上記の投資銀行はいずれもフィナンシャル・タイムズの取材に対するコメントを控え、スペースXもフォーブスからのコメント要請に直ちには応じなかった。
これまでの史上最大のIPOは、2019年12月に実施されたサウジアラビアの国営石油会社サウジ・アラムコによるもので、同社はその一部株式を上場し、約290億ドル(約4.6兆円)を調達した。このIPOにより、同社の時価総額は2兆300億ドル(約320.7兆円)という驚異的な水準に達した。
ダボス会議に初登壇、月や火星に到達するという野心的な構想を語る
マスクは22日、スイスで開催された世界経済フォーラムの年次総会、ダボス会議に初めて登壇した。ブラックロックのラリー・フィンクCEOとの対談で、マスクはスペースXの将来について強気の見方を示し、同社の技術を用いて月や火星に到達するという野心的な構想を語った。
「スペースXは、地球を越えて、月、そして最終的には火星、さらには他の恒星系へと生命と意識を拡張できる水準まで、ロケット技術を進化させる」とマスクは述べた。
また、マスクは火星に行きたいという自身の希望も改めて表明した。火星までの移動には約6カ月を要するが、地球と火星が接近する好機は2年に1度しか訪れないという。「何度か『火星で死にたいのか』と聞かれたことがあるが、私は『そうだ。ただし、衝突の瞬間ではない』と答えている」と語り、会場の笑いを誘った。



