「感情が見えない」上司は部下から嫌われる
私がカウンセリングした相談者さんの中にも、こんな方がいました。40代の女性です。管理職に抜擢されたのを機に、これまで以上に頑張ろうと張り切ってしまい、上司として頼りがいがあるように見えるよう、常に冷静に話すことを意識していらっしゃいました。
ですが、部下から信頼されるどころか、距離を置かれるようになったのです。一部の人は、「ハラスメントを受けている」とまで言い出す始末。
でも、彼女には、まったく思い当たる節はなく、まさに青天の霹靂でした。
部下から言われたのは、「常に機嫌が悪そうで怖い」「話しかけづらい」「怒っているのかと思う」といった内容。
まさに〝「感じが悪い人」認定〟をされてしまっていました。
ご本人にはそんな覚えがなかったとのことでしたが、私とのカウンセリングの中で、ご自分の表情が変わらないこと、表情が乏しいことで、誤解を招いてしまったのではないか、と気づかれました。
これは管理職に就かれたばかりの方や、責任感が強い方によく見られるケースなのですが、毅然としていることが上司として必要であり、友達感覚で部下とやり取りをしないほうが、部署の統率が取れる、と思い込んでいらっしゃることがあるのです。
せっかく真面目に業務に取り組んでいるのに、その努力が空回りしてしまうのでは、もったいないですよね。
なぜ、そこまで表情やリアクションが重要なのか。それがよくわかるのが、心理学における「メラビアンの法則」です。いったいどんな法則なのか、次の項目で詳しくご説明しましょう。


