ライフスタイル

2026.02.13 10:15

気まずくならずに「NO」を伝えるちょっとしたコツ

Getty Images

Getty Images

相手と話している時に、嫌な雰囲気になりたくなくて、ついつい本音を押し殺して相手に合わせてしまう。そんな経験は、多かれ少なかれ誰しも持っていると思います。しかし、本音を隠すのは苦しいですし、合わせてばかりいると相手から軽く見られるリスクもあります。そこで、角を立てずに相手に「NO」を伝える技術について、心理カウンセラーの大野萌子さんの著書『いつも感じがいい人はこんなふうに話している』(アスコム)より、一部抜粋、再編集してお届けします。


我慢して相手に合わすのはかえって感じが悪い

相手に「NO」を伝える際に大事な、本質的な話をしたいと思います。

それは「主語」を誰にするのか、ということでメッセージ内容がガラリと変わるということです。

過去にこんな相談者がいました。

30代前半の男性で、会社でもプライベートでも揉めごとや口論が苦手な方です。

彼は、仕事を進めるなかで意見がぶつかった場合は自分が折れ、誰とも揉めないようにみんなにいい顔をしていたら、色々な方面から頼みごとをされて毎日残業になってしまったり、面倒な相談をされるようになり、「疲弊してしまった」と悩んでいらっしゃいました

「このままでは自分がキャパオーバーになってしまいそうでつらい」、ともおっしゃっていました。

お話を伺っていると、彼は「NO」と言うことにとても抵抗があり、それを言ったら相手との関係が悪くなってしまうのではないか、と思ってしまうとのこと。

その不安から、すべてを「YES」と受け入れている、ということがわかりました。NOを言えないことが癖になっている場合、その癖を直すのはなかなか難しいものです。NOを言わなければ、少なくともその場は角が立たないからです。

しかし、長い目で見るとマイナスのほうが目立ちます。

例えば、次のようなことは、よく見られるシチュエーションです。

A「Bさん、次の子ども会の会計の担当をやってほしいんだけど」
B「え、AさんとCさんが担当でしたよね?」
A「そうなんだけど、私、実家でトラブルがあって、しばらく頻繁に行かなきゃいけなくなったから、代わってほしいのよ」
B「(私も毎日、パートで忙しいんだけど……)わかりました。やります」
A「助かるわ。そうしたらついでに、必要な物の買い出しもお願いしたいんだけど。そのほうが便利で速いでしょ」
B「え、それは……」

Aさんの強引なお願いを、Bさんがしぶしぶ「YES」と答えたら、さらに追加のお願いをされてしまっています。
Bさんが「NO」と言わない人だとわかり、Aさんは強く押せば頼めると付け込んでいるのですね。
これはママ友同士の例ですが、似たようなことは仕事の場でも、友人同士やご近所程度のつきあいの中でも起こると思います。
いつもいつも「NO」を言わず、何でも引き受けていたら、「この人は何を頼んでも言ってもイヤだと言わない人だ」と、なめてかかってくる人もいるのです。

繰り返しになりますが、「NO」を言うことは、相手を拒否したり、拒絶することとは違います。あくまで、相手の発言に対して同意しない、と言っただけで、相手の人格を否定したわけではないのです。

本当は違う意見や思いを持っているのに「NO」を言わずに我慢し続けた結果、相手のことを嫌いになってしまったり、自分が鬱々としてしまったりしたら、意味がありませんよね。

「NO」を伝えて大丈夫。言ってよいのです。

ただし否定とNOの本質的な違いを理解していないと、言葉の選び方によっては感じが悪い人になってしまう可能性があります。

次ページ > 「NO」と「否定」の本質的な違いとは

文=大野萌子

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事