ウォーレン・バフェットによる総合商社投資の好調なパフォーマンスは、創業者で最大の個人株主である彼がCEO職から引退することで移行期にあるバークシャーにとって、明るい材料となっている。現在も会長職にとどまる95歳のバフェットの純資産は、1436億ドル(約22兆6900億円)に達している。
しかし、2025年におけるバークシャー株のリターンは11%にとどまり、S&P500の18%を下回った。これは、象徴的な創業者とその卓越した銘柄選択能力を失った後の将来に対し、投資家が疑念を抱いたためである。過去数年間、バークシャーは米国の銀行株や生活必需品株、さらに約3800億ドル(約60兆400億円)の米ドルを保有しているにもかかわらず、アップルやアマゾンといった一部を除き、AIブームの恩恵をほぼ享受できていなかった。
結局のところ、日本への投資額はバークシャーの時価総額1兆ドル(約158兆円)のうち、約4%を占めるにすぎない。バークシャーの投資家であり、調査会社ボイヤー・バリュー・グループを率いるジョン・ボイヤーは、個別投資の成否よりも、新CEOグレッグ・アベルへの経営移行を重視していると語る。「本当の懸念は、グレッグ・アベル体制が株価とバークシャーの企業文化に何をもたらすのかという点だ」と、同株に強気の姿勢を維持しながら彼は述べる。
先日提出された書類では、アベルがCEOとして行った最初の大きな決断も明らかになった。それは、バフェットにとって数少ない失敗例の1つであるクラフト・ハインツの28%の持ち分(77億ドル、1兆2170億円)を手放すというものだった。
足元では、日本の投資家は、債券市場の混乱の中で、総合商社を安全な避難先と見なしている。根強いインフレが消費者を直撃し、政府に利上げを迫る一方で、巨大商社はエネルギー、金属、食料といった実物資産を保有しており、商品価格の上昇に耐えやすい。これらの日本企業は、合計で4400億ドル(約69兆5200億円)の時価総額を誇り、円安の恩恵も受けている。米ドルで数十億ドルを稼ぎながら、円で業績を報告するため、為替の効果だけで利益が押し上げられるからである。
「これまでの日本株の重しとなっていたのは、資産価格が上がらないデフレだった」と、マクロ経済ストラテジストのジェームズ・ビアンコは語る。「今はそれが変わった。もはや逆風は吹いていない」


