北米

2026.01.24 12:00

世界的な「資本戦争」が起こる可能性、ヘッジファンド界の巨人レイ・ダリオが警鐘

Amal Alhasan/Getty Images for Fortune Media

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ドナルド・トランプ大統領によって引き起こされた新たな貿易摩擦を受け、債券利回りが上昇している。ある伝説的な投資家は、次なるリスクは「資本戦争(Capital War)」、すなわち資金そのものが武器化される事態だと語る。

米国時間1月20日、債券市場は反発した。

この日、10年物米国債の利回りは前日比0.06%高い4.29%に上昇し、今よりも短期金利が75ベーシスポイント高かった2025年9月以来の高水準となった。これは異例のことだ。すなわち、米連邦準備制度理事会(FRB)が逆方向に動いているにもかかわらず、世界の投資家が長期の米国政府債を売却し、より高い利回りを要求していることを意味する。

こうした動きは、トランプが関税の脅しを再び持ち出したことを受けたものだ。2025年のノーベル平和賞を受賞できなかったことにいまだ不満を抱くトランプは17日、米国によるグリーンランドの購入を支持しない限り、8つの北大西洋条約機構(NATO)加盟国からの輸入品に対し、2月1日から10%の関税を課し、6月1日までに25%へ引き上げると述べた。その後、フランスのエマニュエル・マクロン大統領がトランプにより新設された「平和評議会」への参加を拒否したことを受け、フランス産のワインとシャンパンに200%の関税を課すと脅した。トランプ自身が生み出した不確実性に投資家が動揺し、米国債を保有するためにより高い利回りを求めた形だ。

こうした状況の中、伝説的投資家のレイ・ダリオは、世界経済フォーラムの年次総会であるダボス会議の場で、以前からの警告を発した。推定資産154億ドル(約2兆4300億円)とされるダリオは、運用資産が900億ドル(約14兆2300億円)を超える世界最大級かつ最も成功したヘッジファンドの1つ、ブリッジウォーター・アソシエイツの創業者である。

「貿易赤字や貿易戦争の裏側には、資本と資本戦争がある」とダリオはダボスからCNBCに語った。「対立を考えるなら、資本戦争の可能性を無視することはできない。言い換えれば、米国債を買おうとする意欲が以前と同じではなくなるかもしれないということだ」

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翻訳=江津拓哉

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