しかし、それは脆弱性も生む。
地政学的対立が激化すれば、外国投資家はドル建て資産を敬遠し、米国債の購入を減らす、もしくは売却する可能性がある。政府によって凍結や制裁、管理を受けない資産、例えばビットコインのようなものが、より好まれる存在になるかもしれない。
「国際的な地政学的対立が起これば、同盟国であっても互いの国債を保有したがらなくなる」とダリオは語った。「彼らはハードカレンシーに向かう。これは論理的であり、事実であり、世界の歴史を通じて繰り返されてきた」
ダリオが言うハードカレンシーとは、金融システムの外にある資産を指す。最も分かりやすい例は金であり、案の定、20日に投資家が殺到したのもこの資産だった。
この日、金価格は3.25%上昇し、10月以来で最大の日次上昇率となる勢いだった。過去1年間で金は75%上昇し、1オンスあたりの価格は4053ドルという高水準に達している。この規模の日次上昇率は商品市場ではまれである。金が1日で3%以上上昇したのは2004年以降で47回しかなく、この期間の取引日113日につき1回にすぎない。一方、政府の管理外にあるとされるビットコインは、過去24時間で4%下落して8万9341ドルとなり、過去12カ月では12%下落している。


