マーケティング

2026.01.21 22:16

消費者ではなくAIを説得せよ──ブランドマーケティングの大転換

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我々はエージェント型ウェブの時代に突入している。ChatGPTやGeminiのような大規模言語モデル(LLM)からのウェブトラフィックが3桁成長を遂げている4つの業界があり、その結果、ブランドは自社製品を売り込むための新たな方法を見つけなければならなくなっている。実際、消費者を説得する代わりに、ブランドはAIを説得しなければならず、AIは入手した情報に基づいて、どの選択肢が最適かを我々に伝えることになる。

ブランドはAIエンジンからのトラフィックが693%増加していると、アドビのバイスプレジデント、ロニ・スターク氏は昨日私に語った。そして、AIから得られるトラフィックは、従来の検索エンジンでのクリックよりも31%高い確率で売上に転換している。

アドビは、米国の小売業やその他の業界サイトへの1兆回以上の訪問に基づくレポートを発表したばかりだ。生成AIサービスは、これらのサイトへのトラフィックを増加させている。旅行ブランドは訪問数が500%以上増加し、金融サービスは260%以上増加、テクノロジー・ソフトウェアサイトへの訪問は約120%増加した。しかし、小売ブランドは爆発的に増加した。生成AIツールから紹介された小売サイトへのトラフィックは、前年同期比で約693%増加し、前年と比較してAI主導の紹介による訪問が約7倍に増えた。

これには理由があると、ContentSquareのデイブ・アンダーソン氏は述べている。我々は何十年もの間、機械に物事を実行させてきたが、変わったのは、今や意図と自律性を持つようになったことだ。言い換えれば、情報を求める代わりに、結果を求めるようになったのだ。

「良い電子レンジは何か」ではなく、「このスペースに収まり、明日届き、まともなレビューがあり、予算に合う電子レンジを見つけてくれ……そして考えさせないでくれ」となる。

つまり、どの製品がニーズに合うかという意思決定が、我々の脳からLLMへと移行しているのだ。そしてそれが、ブランドの行動変化を強いている。

だからこそ、スターク氏によれば、アドビはブランド向けに5つの新しいAIエージェントを発表する。これには、ウェブサイトのコンテンツをAI消費用に再構成するエージェント、ユーザー体験を監視するエージェント、レガシーウェブサイトを人間向けでありながらAI向けにも構築された、洗練された最新のウェブサイトへと移行させるエージェントが含まれる。(仲間入りだ、アドビ。最近は誰もがAIエージェントを作っているようだ。)

「この最終目標は、我々が二重最適化と呼ぶものです。つまり、実際には2つのオーディエンスに対して最適化しているのです」とスターク氏は私に語った。「人々はこれらのLLMでの検索を増やしていますが、その後、ブランドサイトに行くか、Googleで検索してそのブランドを探し、確認しています」

ブランドにとって最も重要なのは、AIからの紹介がエンゲージメントとコンバージョンパフォーマンスの面で他のチャネルを上回り始めていることだ。アドビは、生成AIソースからのトラフィックが他のトラフィックソースよりも約31%多くコンバージョンし、12月の主要なホリデーショッピング期間中、AI主導の訪問あたり売上高が250%以上増加したと報告している。

AIツールから到着する買い物客は、より深いエンゲージメントも示している。すぐに離脱する可能性が低く、サイトで45%長く滞在し、非AIチャネルからのユーザーよりも訪問あたり13%多くのページを閲覧している。アドビの消費者調査は、AI生成の推奨に対する信頼が高まっていることを示唆しており、回答者のほぼ半数がAI支援ショッピングへの信頼と最終的な購買決定への自信の向上を報告している。

「コンバージョンギャップが縮小するにつれ、AI主導の訪問あたり売上高は上昇し続けています」とアドビのディレクター、ビベック・パンディヤ氏は述べる。「2025年1月から7月にかけて、AIトラフィックからの訪問あたり売上高は、非AIソースと比較して84%増加しました」

ブランドにとって、これはAIが調査ツールから商業的に意味のある売上高の推進力へと移行していることを示している。AIプラットフォームで旅を始める消費者は、意図を持って到着している。そして、ますます購買を実行している。

もちろん、ここで重要な文脈は、生成AI回答エンジンが従来の検索よりもはるかに少ないトラフィックをウェブサイトに送っているということだ。少なくとも、送られてくるトラフィックは顧客への転換率が高いと思われる。

もう1つの重要な注意点は、これはまだ初期段階だということだ。

AIがウェブサイトに送るトラフィック量はわずかだ。最も影響を受けているテクノロジー分野で3%、メディア・エンターテインメントで1%強、小売、旅行、銀行では1%未満のトラフィックだ。

したがって、ブランドが来るべき変化に備える時間はまだある。おそらく、新しいアドビのエージェントの助けを借りて。

しかし、AIエージェントは諸刃の剣だ。ブランドだけがAIエージェントを使用しているわけではない。消費者も使い始めているが、すべての小売業者がそれを歓迎しているわけではない。

forbes.com 原文

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