ビジネス

2026.01.21 14:00

OpenAI、コスト増大でChatGPTに広告導入──将来的には対話型広告の可能性も示唆

Photo by Jakub Porzycki/NurPhoto via Getty Images

年間の現金流出とIPOを背景に、CEOのアルトマンは広告への姿勢を転換

OpenAIのCEOサム・アルトマンはかつて、広告が「嫌い」だと述べ、広告は「最後の手段」だと呼び、AIと組み合わせることは「特に不安を覚える」と語っていた。多くのテック企業幹部も同様の誓いを立ててきた──そして、その結末がどうなったかは周知のとおりだ。

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昨年、アルトマンは広告に「完全に反対というわけではない」と認めつつも、「うまくやるには非常に慎重さが必要だ」と警告していた。

何が変わったのか。

OpenAIの年間の現金流出は約170億ドル(約2.7兆円)に達し、その大半は計算インフラに費やされている。また同社は、早ければ2026年後半にも新規株式公開(IPO)を検討していると報じられている。評価額が1兆ドル(約158兆円)に迫るとの見立てもあり、収益化の道筋を示す圧力が高まっている。

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回答の独立性など5つの原則を掲げ、信頼の懸念に対処

発表でOpenAIは、信頼に関する懸念への対応を狙い、広告に関する5つの基本原則を示した。具体的には、ミッションとの整合(広告収入がAIをより利用しやすくすることを支える)、回答の独立性(広告が回答に影響しない)、会話のプライバシー(データを広告主に販売しない)、ユーザーの選択と制御(パーソナライズを無効化できる)、長期的価値(利用時間の最大化を狙わない)である。

広告に関するOpenAIの原則

ミッションとの整合:広告収入がAIをより利用しやすくすることを支える

回答の独立性:広告が回答に影響しない

会話のプライバシー:データを広告主に販売しない

ユーザーの選択と制御:パーソナライズを無効化できる

長期的価値:利用時間の最大化を狙わない

「私たちはChatGPTでの滞在時間の最大化最を追求しません」とOpenAIは述べた。これは、広告収入を増やすためにユーザーの利用を長引かせるとして批判されてきたメタやTikTokなどのソーシャルメディアを、間接的に念頭に置いた発言である可能性がある。「私たちは収益よりもユーザーの信頼とユーザー体験を優先します」。

ユーザーはこうした保証を信じるだろうか。同社は、ChatGPTとのやり取りが有害な結果につながったとする訴訟など、論争に直面してきた。自殺が関与した事例を含むとされるものもあり、AIの推奨(有料か否かを問わず)をめぐる懸念は他にも数多い。

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翻訳=酒匂寛

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