経営・戦略

2026.01.21 13:00

ネットフリックス、約13兆円のWBD買収案を「全額現金オファー」に修正 パラマウントに対抗

Jonathan Raa/NurPhoto via Getty Images

ネットフリックスのWBD買収提案と、パラマウント・スカイダンスによる敵対的買収提案

2025年12月、ネットフリックスの取引が発表されてから数日後、パラマウント・スカイダンスが敵対的買収に乗り出し、WBD全資産を取得するために総額1080億ドル(約17.1兆円)を提示すると発表した。この提案には、ネットフリックスとの取引完了前に分社化される予定のケーブルテレビ事業も含まれていた。パラマウントの提案では、WBD全体の価値は1株当たり30ドルと評価されていた。

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WBD取締役会は、パラマウント提案について資金確約の不備を指摘

パラマウントによる提案は全額現金によるものであり、デビッド・エリソン率いる同社は、この点が自社案の優位性だと主張していた。しかし2025年12月後半、WBDの取締役会は、パラマウントの提案を「劣っている」として株主に拒否するよう促した。取締役会は、この敵対的買収案にはエリソン一族による総額406億5000万ドル(約6.4兆円)の資金拠出が含まれているものの、「エリソン家によるいかなる確約も存在しない」と指摘した。

これに対しパラマウントは数日後、修正案を提示し、デビッド・エリソンCEOの父で億万長者のラリー・エリソンから、400億ドル(約6.3兆円)の「撤回不能な」資金支援を受ける内容を盛り込んだ。それにもかかわらず、WBDの経営陣は1月初め、改めて株主に対しこの提案を拒否するよう呼びかけている。

ネットフリックスの取引が株主に承認された場合、WBDは、会社を2つの事業体に分割する計画を進める。ネットフリックスによる買収で生まれる新会社「ワーナー・ブラザーズ」には、ワーナー・ブラザース・テレビジョン、ワーナー・ブラザース・モーション・ピクチャー・グループ、DCスタジオなどのテレビおよび映画のスタジオ事業と、ストリーミング・プラットフォームであるHBO Maxが含まれる。

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一方、もう1つの新会社である「ディスカバリー・グローバル」は分社化され、CNN、TNT、ディスカバリーなどのケーブルテレビネットワークを保有する独立した上場企業となる。

パラマウントは敵対的買収を本格化させ、委任状争奪戦を開始

先日、パラマウントは敵対的買収を本格化させ、WBDの取締役会を巡る委任状争奪戦を開始すると発表した。CBSを傘下に持つ同社は、パラマウントの提案に応じる姿勢を持つ取締役をWBDの取締役会に推薦する方針だとしている。また、WBDの取締役会が株主総会前にネットフリックス案の採決を求めた場合、その取引にも異議を唱えると述べた。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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