サイエンス

2026.01.26 07:15

イヌが大好きなものを見たときの4つ表情 ストレス状態の判断も可能に

stock.adobe.com

stock.adobe.com

イヌが好きなものを見たときの表情には、共通するものがあった。画像データ解析により同定されたのは、イヌが嬉しいときに見せる4つの顔の動きだ。

東京大学大学院農学生命科学研究科の清川准教授と、アニマルアイケア・東京動物眼科醫院の小林義崇院長らによる研究グループは、さまざまな犬種の雄雌あわせて30頭と飼い主に協力してもらい、イヌに好きなものを見せる試験を行った。イヌにお座りをさせて、「待て」の状態で、大好きな食べものを見せる、大好きなおもちゃなど食べもの以外のものを見せる、何も見せないという3つの条件で、イヌの顔を1分間動画撮影し、その映像をイヌの表情検知システム「DogFACS」で解析した。

すると、大好きなものを見たイヌは、共通して、口を開く、下顎が下がる、舌を出す、耳が内転するという4つの動きが増えることがわかった。また、上唇の挙上と鼻のしわ寄せ、下唇の下落、唇なめ、鼻なめという4つの行動が雄だけで増加した。これらの行動は、雄は1分間続くが、雌はその半分の時間しか維持しないという傾向も見られた。

だが、「待て」をさせなければ、たいていのイヌはいちばん好きなものへ突進する。その点においては、イヌは非常にわかりやすい。表情なんて観察する必要はないかもしれない。しかし、この研究成果にはもっと大きな意味がある。

次ページ > イヌの生活の質を知る手がかりに

文 = 金井哲夫

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事