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2026.01.24 18:00

2026年、カナダ最高のライウイスキー4本 「Canadian Whisky Awards」選定

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2026年のCanadian Whisky Awards(カナディアン・ウイスキー・アワーズ、CWA)では、ライが主役となった。カナダの伝統的なブレンデッド・スタイルは、より大胆なクラフト系の、樽の個性を前面に出したウイスキーと並んで脚光を浴びている。

カナディアン・ライ・ウイスキーは長らく、原料配合(マッシュビル)よりも、独特の香りと味わいの特徴で語られてきた。数十年にわたり、国内の優れた生産者はブレンドでライらしさを作ってきた。甘みと口当たりを担うトウモロコシ主体の柔らかなベース原酒に、香味づけ用の原酒(ライ比率が高いことが多い)を合わせ、ハーブ感やスパイス感、芳香の強さを足す。こうして生まれるスタイルは上品で飲みやすいが、ライであることは明確だ。

Canadian Whisky Awards(CWA)は、そうした伝統がどう変化しているかを毎年はっきり映し出す。ウイスキーの著述家で歴史家のデイヴィン・デ・ケルゴモーが2010年に創設したCWAは、カナダで蒸留され熟成されたウイスキーに特化した、初の長期継続型アワードとして広く認知されている。

受賞作は、複数審査員によるパネルが銘柄を伏せたブラインド・テイスティングで選び、香り、味わい、バランス、複雑さで評価する。結果は、2026年1月15日にブリティッシュコロンビア州ビクトリアで開催されるVictoria Whisky Festival(ビクトリア・ウイスキー・フェスティバル)の期間中に発表される。以下では、ライおよびライ寄りの受賞作4本について、簡単な背景と筆者のテイスティングノートを紹介する。

カナディアン・ライ・ウイスキーは通常、ブレンドで作り込まれる独特の風味によって定義される。多くの生産者は、穀物ごとの原酒を別々に蒸留し、甘みと口当たりのために高い度数で蒸留したトウモロコシ主体の「ベース原酒」と、香りとスパイスを与えるためにライ比率の高い配合で造り、低い度数で蒸留した「香味づけ用原酒」(小麦や大麦を含むこともある)を組み合わせ、最後にブレンドしてバランスを整える。

その結果、多くの米国産ストレート・ライよりもボディは軽めになりやすく、クリーンで磨き上げられた口当たりと、ライの「香りの側面」を強調した輪郭が出る。ミント、ウィンターグリーン(清涼感のあるハーブ香)、粗挽き黒胡椒、クローブ、ベーキングスパイス(焼き菓子に使う香辛料)といったハーブ/スパイスのノートに加え、乾いた穀物、バニラ、キャラメル、熟成オークが感じられる。

「カナディアン・ライ」は、スタイルとして次第に2つの路線に分かれてきた。伝統的なブレンデッド・スタイルは、滑らかさとスパイスの一体感を重視し、樽香は控えめで、カクテルにも使いやすい飲み口にまとめる。一方、新興のクラフト路線では、ライ麦主体のマッシュビル(時に100%ライ)を採用し、コンジナー(発酵過程で生成される香味成分)をより多く残すために蒸留時のアルコール度数を低く抑え、瓶詰め時には加水を控えて高めの度数で出荷し、ワインや酒精強化ワインの樽で後熟することもある。

こうしたボトルは、よりリッチで主張が強い傾向があり、ライ麦パン、土っぽい穀物感、胡椒、ベーキングスパイス、そしてタンニンのきいた引き締まりを見せる。一方で、カナディアン・ライといえば多くの飲み手が思い浮かべる、ライ特有のハーブ感やミント感は保たれている。

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翻訳=酒匂寛

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