宇宙

2026.01.20 14:00

土星と月と「ダ・ヴィンチの輝き」を観よう 今週の夜空

教会の十字架と地球照を伴った細い月。米ニュージャージー州ジャージーシティーにて(Gary Hershorn/Getty Images)

教会の十字架と地球照を伴った細い月。米ニュージャージー州ジャージーシティーにて(Gary Hershorn/Getty Images)

今週は、太陽が沈んだ後の薄暮の空に繊細な弧を描く月が現れる。月の影の部分(夜側)がうっすらと光って見える光景は、自然が織りなす最も優美な眺めのひとつだ。夜を重ねるごとに月は厚みを増し、土星と戯れ、週明け早々に上弦となる。ぜひ、双眼鏡や小型天体望遠鏡で月の観察に挑んでみてほしい。

大寒(1月20日)を迎えた真冬の夜空には、オリオン座やおおいぬ座も燦然と輝いている。2026年1月20日からの1週間の星空観察のポイントをまとめた。

1月20日(火):極細の二日月

新月の翌日となる今宵は、剃刀の刃のように薄い月を見つけるという難題に挑戦してみよう。日没後30~45分ほど経った頃に、西南西の方角、地平線すれすれの低空に目を凝らすと、月齢1.5のか細い月が浮かんでいる。新月翌日の月(二日月)を見るというのは、肉眼での天体観測において最高難度の課題といっていい。双眼鏡だけでなく、膨大な忍耐力も必要となる。

2026年1月20日、日の入り45分後(東京:午後5時41分)の西南西の空。画面左下に見える明るい星はフォーマルハウト、右下はアルタイル(Stellarium)
2026年1月20日、日の入り45分後(東京:午後5時41分)の西南西の空。画面左下に見える明るい星はフォーマルハウト、右下はアルタイル(Stellarium)

1月21日(水):三日月と「地球照」

今宵は三日月。月齢は2.5で、昨日より高度もあり、見つけやすいはずだ。日の入り約45分後の西南西の空にやわらかい光を放っている。

今宵、見逃したくない何よりすてきな光景が「地球照」だ。太陽の光が地球の海や雲、陸地で反射して、月の夜側、すなわち三日月の影になっている部分をほんのり照らす現象である。15世紀に芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチが初めて記録に残したことから「ダ・ヴィンチの輝き(Da Vinci glow)」とも呼ばれている。

地球照を伴った三日月(Shutterstock.com)
地球照を伴った三日月(Shutterstock.com)

1月22日(木):細い月と土星

暗くなってから西南西の空を見ると、月齢3.5の細い月が土星のやや右下にぶら下がっている。印象的な環を持つことで知られる土星は、うお座の近くに位置し、クリーム色の安定した輝きを放っている。今後は徐々に太陽の明るさの中に消えていくが、肉眼でもまだ十分に鑑賞できる明るい星だ。月の影の部分は今夜も地球照を伴っているだろう。太陽光の反射と地球からの反射光の美しいコントラストを楽しんでほしい。

月と土星の接近(国立天文台)
月と土星の接近(国立天文台)

1月23日(金):月と土星が接近

今宵、月は軌道に沿ってさらに高度を増し、土星と並ぶ。月齢は4.5。地球照もまだ観測できるが、月の明るさが増すにつれて薄れていく。

1月24日(土):月と土星

土星と月の共演が見られるのは今夜が最後。日没後の西南西の空で、土星の上方に月齢5.5の月が輝く。

1月26日(月):上弦の月

上弦の月(Shutterstock.com)
上弦の月(Shutterstock.com)

月が上弦となり、夜の帳が下りると南の空高く、ちょうど右側半分が光った姿を現す。上弦の月は、明暗の境界線に沿って山脈やクレーターといった地形の影がくっきり浮かび上がって見える。双眼鏡や望遠鏡で観察するなら今夜がおすすめだ。

今週の星座:おおいぬ座、忠実な猟犬

全天で最も明るい恒星シリウスを宿すおおいぬ座は、狩人のオリオン座に付き従って夜空を廻っていく星座だ。オリオンの足元に寄り添う忠実な猟犬を形づくる星たちの中には、シリウス以外にも、肉眼で見える明るい星が幾つかある。犬の前脚に当たるミルザム(おおいぬ座ベータ星)と、尻尾の付け根にあるウェゼン(おおいぬ座デルタ星)を探してみよう。

衛星アンテナ群とおおいぬ座(Getty Images)
衛星アンテナ群とおおいぬ座(Getty Images)

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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