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2026.01.20 16:30

AIの情報格差解消に挑む、国産検索エンジン:Felo 青山遥香

青山遥香|Felo

青山遥香|Felo

AI検索エンジンのPerplexityで「日本のおいしいラーメン店を教えて」と英語で聞くと、AIはトリップアドバイザーをはじめとした英語のサイトを参照し、回答を行う。日本語のサイトは含まれないため、ローカルで評価の高い店の情報は届きにくい。

AIスタートアップ、Felo(フェロー)の共同創業者である青山遥香は、今のAIは情報の非対称性があると指摘する。「既存のAIモデルの学習データは約9割が英語で構成されている。日本の情報を知りたい人は海外にたくさんいるが、学習量が少なかったり、海外の情報ばかりを参照してしまったりするために、良い情報にたどりつきにくい」。

この課題意識から開発したのが、国産のAI検索エンジンである「Felo Search(フェローサーチ)」だ。独自の基盤モデルを持たず、既存の複数の大規模言語モデルと検索拡張生成を組み合わせて回答を生成する。多言語検索が強みで、質問内容にあわせて世界中の言語の情報を探し、質問者の母語に翻訳して情報を提示する。冒頭の質問を英語で投げかけると、食べログやラーメン好きの個人ブログなど日本語のサイトを中心に検索を行い、英語に翻訳して回答を出してくれる。タイで人気のマッサージ店はどこかと聞けば、タイ語の情報にアクセスして教えてくれるということだ。

検索範囲はウェブサイトだけでなく、SNS、学術論文と幅広く、検索した内容をワンタップで資料やレポートに変換できる機能ももつ。市場分析や競合調査をするAIエージェントも備えており、ビジネスで利用する人も多い。ユーザー数は月間300万人で、海外からの利用が4割だという。「これまでアクセスできなかった情報を得られるようにする。世界の情報を橋渡しする存在として価値を提供していきたい」(青山)。


あおやま・はるか◎AI検索エンジン「Felo」の日本市場展開を統括し、大手企業との提携、Deep Search等のAIエージェント開発、数億円の資金調達を主導。元ベンチャー・キャピタル投資責任者。

text by Ryoya Sonoda, photograph by Toru Hiraiwa

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