スポーツ

2026.01.20 18:00

世界で最も収益性が高い「スポーツチーム」ベスト20、首位は営業利益996億円

本ランキング1位はNFLのダラス・カウボーイズ(Ringo Chiu/Shutterstock.com)

本ランキング1位はNFLのダラス・カウボーイズ(Ringo Chiu/Shutterstock.com)

フォーブス「世界で最も収益性の高いスポーツチーム」のうち、ベスト20チームはここ1年で合計45億ドル(約7130億円。1ドル=158円換算)の営業利益を生み出した。なかでもある1チームの利益は別格で、他のどのチームより2億ドル(約316億円)以上多くの利益を上げている。

評価額が約2兆1000億円のカウボーイズ、営業利益でも2位に大差

NFLのダラス・カウボーイズは、30年連続でスーパーボウル出場を逃すことになった。それでも、オーナーのジェリー・ジョーンズは、財務面での勝利を積み上げ続けている。

評価額130億ドル(約2兆1000億円)、「世界で最も価値の高いスポーツチーム」首位のカウボーイズは、収益ランキングでも世界一だ。同チームは、昨シーズンのEBITDA(利払い前・税引前・減価償却前)ベースの推定営業利益は6億2900万ドル(約994億円)に達した。この数字は、ランキング2位のNBAゴールデンステイト・ウォリアーズの4億900万ドル(約646億円)を2億ドル(約316億円)以上上回り、3位のチームに約4億ドル(約632億円)の差をつけていた。

実際、フォーブスが2025年に評価した13リーグ・211チームのうち、売上高が、カウボーイズの営業利益を上回ったチームは28しかなかった。

リーグ別ではNFLとNBAが優勢、チームの収益性は2025年版より向上

世界で最も収益性の高い20チームが生み出した営業利益の合計は45億ドル(約7110億円)で、1チームあたりの平均は2億2600万ドル(約357億円)だった。この額は、2025年版の39億ドル(約6162億円)から16%の増加にあたる。リーグ別では、今年もNFLが7チームで首位を維持したが、NBAの6チームがこれに続き、NFLが9チーム、NBAが5チームだった昨年に比べると両リーグの差は縮まっている。NHLとイングランド・プレミアリーグからは、それぞれ3クラブが20位圏内にランクインし、F1(フォーミュラーワン)からは1チームが選ばれた。

一世代前まで、スポーツチームは必ずしも黒字経営を求められておらず、オーナーは持ち分を売却する段階で利益を得るのが一般的だった。現在でも、黒字が当たり前とはいえず、フォーブスが2025年に評価した男子スポーツチーム185のうち、約37チームが採算ラインに達していなかった。その中には、MLSの16チーム、MLBの11チームが含まれる。例えば、ニューヨーク・メッツは、リーグから科された高額年俸に対する制裁金の影響によって、2024年に2億6800万ドル(約423億円)という巨額の赤字を計上したとフォーブスは推計している。

放映権料の急増やスポンサー収入の増加によって、NFLやNBAは安定した黒字を確保

しかし、投資家の期待は変化しつつある。チームはスポンサー収入やプレミアムシートから、これまで以上に多くの資金を引き出しており、全米放映権料の急増によって、リーグから分配される収益も大幅に増えている。たとえばNFLでは、過去10年でチームの平均売上高が91%増の推定6億6200万ドル(約1046億円)に拡大し、直近シーズンには各チームがリーグから平均4億4300万ドル(約700億円)を受け取った。

こうした収益基盤があるためNFLは、ほぼ確実に黒字が見込める。2024年に最も営業利益が低かったチームでも2100万ドル(約33億円)の黒字を確保し、平均営業利益は1億2700万ドル(約201億円)に達した。NBAでも、1チームあたりの直近シーズンの売上高が4億1600万ドル(約657億円)を超え、赤字はわずか2チームにとどまった。平均営業利益は1億1300万ドル(約179億円)と堅調で、ESPNやNBC、アマゾンと結んだ11年総額760億ドル(約12兆円)のメディア契約が始動する今シーズン、その数字はさらに伸びる見通しだ。

NHLも同じ状況で、32チームの昨シーズンの売上高は平均2億4800万ドル(約392億円)と控えめだったものの、1チームあたりの推定EBITDAは7400万ドル(約117億円)に達し、赤字を計上したチームは1つもなかった。その背景の一つには、選手の年俸を抑制する厳格なサラリーキャップ制度が挙げられる。

コストキャップを導入したF1は収益が改善、欧州サッカーの一部は赤字に苦しむ

モータースポーツのF1も、同様の変化の途上にある。2021年に導入されたコストキャップは、マシンの設計や製造に関連する幅広い支出を制限し、競争条件を平準化することを目的としたものだ。このリーグ主導の財務規律のもとで、メルセデスは2024年に2億2700万ドル(約359億円)のEBITDAを計上し、全スポーツチームの中で5位に浮上した。

それとは対照的に欧州サッカーではコスト管理が不十分なため、トップのクラブであっても大きな赤字に陥ることがある。例えば、パリ・サンジェルマンは2023-24年シーズンに推定1億1100万ドル(約175億円)の損失を出していた。

収益ランキングの上位20チームの中で、2つのフランチャイズを同時に所有しているオーナーは1人のみだ。3位タイで推定EBITDAが2億4400万ドル(約386億円)のNFLロサンゼルス・ラムズと、17位で同1億7300万ドル(約273億円)のイングランド・プレミアリーグのアーセナルを保有するスタン・クロエンケがその人だ。それでも、この2チームの営業利益の合計の4億1700万ドル(約659億円)は、NFLのカウボーイズの営業利益を2億ドル(約316億円)以上下回っている。

次ページ > 世界で最も収益性が高い「スポーツチーム」1位〜9位

翻訳=上田裕資

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事