現在発売中のForbes JAPAN 1月23日発売号は「20 HOT CREATORS 進化するクリエイター経済」特集。日本の基幹産業として位置づけられているコンテンツ産業は、2033年には海外売り上げ額20兆円規模を目指す成長領域。経済界からもコンテンツ産業を含むエンタメ・クリエイティブ領域全体が成長市場としてとらえられ、資金の流入が進む。
そんな市場において存在感を強めているのが、IPを起点に新たな需要を創出し産業としての広がりを生み出すクリエイターたちである。本特集では、作品や世界観を核に、シーンを形成しながら市場を拡張していく今注目のクリエイター20人を紹介する。
政府が「エンタメ立国」を目指すなか、経済界でもエンタメ・クリエイティブ領域にマネーが集まっている。日本経済を牽引するクリエイターたちとともに、どんな経済圏がつくれるか──。
「高市内閣としましては、このすばらしい日本のコンテンツ力を世界中に展開したい。そんな強い思いを持っております」。2025年12月22日、高市早苗首相は総理大臣官邸に小室哲哉や村上隆、押井守などコンテンツ産業を支えるクリエイターと関係者を迎えて開催した「コンテンツ業界との意見交換会」の冒頭挨拶でこのように述べた。
日本発コンテンツの海外売上は10 年で約3倍に成長し、23年には約5.8 兆円と、半導体産業や鉄鋼産業の輸出額を超えて自動車産業に次ぐ規模となっている。24年6月には政府が「新たなクールジャパン戦略」においてコンテンツ産業を基幹産業として位置づけ、海外売上高を23年の約6兆円から、33年には20兆円に伸ばす目標を掲げた。
冒頭の言葉通り、高市政権では25年度の補正予算で昨年から倍増の550億円超を確保。コンテンツを届ける国際流通プラットフォームの強化や海外展開を見据えたコンテンツの制作支援などに活用する方針だ。25年6月に経済産業省が発表した「エンタメ・クリエイティブ産業戦略」内でも、日本が意欲的かつ戦略的に市場開拓の取り組みを進めていくべき「コンテンツ海外展開 2.0」の時代として、ゲーム、アニメ、漫画・書籍、書店、音楽、映画・映像、デザイン、アート、ファッション、「みる」スポーツの10分野でのアクションプランがまとめられた。
エンタメ企業が100億円規模の調達も
こうした政府の動きを背景に、民間資本によるエンタメ関連スタートアップ(コンテンツ産業も内包)への投資規模も拡大している。24年4月にはVチューバーのマネジメント事業などを展開するBrave groupが三井不動産とテレビ朝日ホールディングスなどから総額約35億円を調達。25年には5月にブロックチェーンによるファン経済圏を支援するGaudiyがソニーグループとバンダイナムコホールディングスから計100億円を調達した。また同月、2.5次元コンテンツの運営・プロデュースを手掛けるウタイテは中国ネットサービスのティンセントなどから77億円を調達。Gaudiyとウタイテはいずれも25年の国内スタートアップ調達額ランキングで10位以内に入り、エンタメ関連スタートアップに投資マネーが集まっていることがわかる。



