高市政権が注力する20兆円市場 日本コンテンツ産業の成長と課題

イラストレーション=イシュトヴァン・シュギイツキー

近年も「鬼滅の刃」「ちいかわ」といった巨大IPは生まれてきているが、新規IPの育成には時間や資金が集まりにくい現状もある。初期はヒットの有無が事前に読みにくく、回収までに長い時間を要するからだ。また、個人の創造性に大きく依存する点で事業モデルとしての再現性にも課題がある。こうした背景から、これからのエンタメ・クリエイティブ産業において求められる視点は、「量」や「投資額」からIPが生まれる最初の意思決定、すなわち「起点」をいかにとらえるかへと移りつつある。

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コンテンツ産業5分野それぞれの2010年~22年の海外売上額と海外収入額を見ると、すべての分野で増加していることがわかる。特にアニメは5.1倍、ゲームは4.7倍に伸長している。ゲームは構造的な優位性があり、収入額が2兆4,655億円と売上額との乖離も少ない。音楽分野はデータが存在していないという課題もある。
コンテンツ産業5分野それぞれの2010年~22年の海外売上額と海外収入額を見ると、すべての分野で増加していることがわかる。特にアニメは5.1倍、ゲームは4.7倍に伸長している。ゲームは構造的な優位性があり、収入額が2兆4,655億円と売上額との乖離も少ない。音楽分野はデータが存在していないという課題もある。

Forbes JAPANでは、「エンタメ立国」を目指す日本においてキーパーソンとなる次世代クリエイターたちを発掘する目的で、「20 HOT CREATORS」を初開催。グローバルIPの「原液」を生み出すだけでなく、設計・拡張するアントレプレナーシップをもったクリエイターを20人選出した。

日本のエンタメ・クリエイティブ産業に厚みをもたらす可能性を秘めた彼ら・彼女らの活動から見えてくるのは、「世界観IP」の重要性だ。特定の界隈やコミュニティに閉じるIPではなく、多様なコミュニティの幅広い層が参加可能な「世界観」を生み出すことで、ビジネスとしてスケールさせていく。IPの起点でありながら、同時にシーンや経済圏を編み直す存在にもなりうるのだ。経済界には、こうしたクリエイターたちの才能が広がる構造をともにつくれるかが、今問われている。

※「20 HOT CREATORS」の詳細は、現在発売中のForbes JAPAN 1月23日発売号 に掲載。

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文=田中友梨

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