これらの動きに対して、楽天モバイルは、親会社の楽天グループが出資している米AST SpaceMobile社の衛星を使い、26年第4四半期にスマホとの直接通信である「最強衛星サービス」を提供することを発表しています。ASTの衛星は、1辺が25メートルと巨大なのが特徴。Starlinkの衛星よりもはるかに大きいため、電波の送受信がしやすいと言われています。
「モバイルブロードバンド」になることを強調
楽天グループの三木谷浩史会長兼社長は、サービス開始当初から「モバイルブロードバンド」になることを強調しています。実現すれば、先行するStarlinkに比べ、より地上の基地局と通信しているのに近い感覚で利用できるようになるというわけです。実際、ASTの衛星を使った通信試験では、ビデオ通話の利用ができていました。三木谷氏によると、YouTubeも見ることができるといい、商用化に期待が集まっています。
先行してサービスを提供したKDDIの場合、auユーザーは無料でau Starlink Directを利用できます。比較的高額な料金プランに限定されており、そこに利用者を誘導する効果はあるものの、課金はできていません。これに対し、サブブランドのUQモバイルではauのSIMカードを発行する形で月額550円の料金がかかります。さらに、他社のユーザーも専用のSIMカードを使えば月額1650円でau Starlink Directの利用が可能になります。
海外では、米TモバイルがStarlinkでのD2Cサービスを上位プランのみ無料にしており、他社への開放も行っています。
一部で有料サービスは始まっているものの、衛星と通信するのは普段圏外の場所のみ。人口カバー率が99.9%を超えた中、普段暮らしている場所でau Starlink Directにつながることはほとんどありません。山間部や海上などで利用シーンはあるものの、いざというときの備えにユーザーがいくら払うかは未知数です。衛星との通信をどうマネタイズするかは依然として課題だと言えるでしょう。
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