オンライン会議中にメールを読む。複数のプロジェクトを同時進行する。メールに返信しながら電話する──。
こうした「マルチタスク」は生産性向上に貢献しているだろうか? 世界40か国以上で累計400万部超の著作を持つロルフ・ドベリ氏は異議を唱える。
科学的研究に基づき52の「やってはいけないこと」をまとめたドベリ氏の新著『Not To Do List 失敗を避けて、よりよい人生にするためのやってはいけないことリスト』(サンマーク出版)から、一部抜粋、再構成してお届けする。
やってはいけない:あらゆることを同時にこなす
できるだけ達成しないようにする方法? それなら「マルチタスク」をお勧めする。複数の作業を同時処理で楽勝だ。
学生は、勉強しながらさまざまなプラットフォームで、ノンストップでチャットをすれば、頭のなかには何も残らない。
就職したら、職場で多数のタスクやプロジェクトを同時進行しよう。目標を定めず、片っ端から手をつけ、なにひとつ完成させないこと。そう、力を無駄に使うのだ! 次から次へと忙しなくタスクをやっつけ、並のレベルをキープしよう。
オンライン会議中にはニュースやメールを読もう。みんなもやっているから心配ない。メールに返信しながら電話をし、ディナーの途中でスマホをさっと取り出し、チャットのメッセージをすばやくスクロールする。この程度ならまだ許されるはず!
そうそう、旅に出たら、体験を集めることより、せっせと動画を撮ってソーシャルメディアにポストしよう。
マルチタスクで、あなたは多くのことを達成できる──表面的で、平凡な、無駄なことをたくさん成し遂げるだろう。不幸な人生を送るのに最速の条件だ!
【真のアドバイス】
注意残余を抑えるための「しくみ」をつくろう
わたしたちの体は「自動的」に、そして「無意識」に、何千もの物事を同時にこなしている。
人間はたった2本の足でバランスをとりながら、成長し、消化し、細胞を修復し、ウイルスやバクテリアを殺し、傷を治し、目で知覚し、呼吸し、においを感知し、手で触れたり心で感じたりする。
生物学的に見れば、人は誰もがマルチタスクの天才だ。



