キャリア・教育

2026.02.02 10:15

1分のニュース閲覧で集中力を10分失う。一流がマルチタスクを絶対にしない理由

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問題は、わたしたちが「意識的」にしている活動だ。ここでは、わたしたちはマルチタスクという疫病の犠牲者だ。

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現代人は、これまでにないほど多くのことを同時進行でこなそうとする。かつては不可能だった。もちろん、中世の農民が牛に鋤を引かせて田畑を耕しながら、牛を相手に話をすることはできた。返事は期待できなかったが。

テクノロジーの発展にともない、今日、わたしたちは多くのことに同時に取り組める。

たとえば、車を運転しながら音楽やポッドキャストを聴く。催眠療法を聴いているのでなければ問題ない。

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あるいは、料理をしながら、電話で理学療法士に予約を入れる。ただし、ソースが塩辛くなっても驚かないこと。

「ディープワーク」はマルチタスク不可能

わたしたちは物事を並行して「処理する」ことはできる。だが、「創造する」ことはできない。

「処理する」ことと「創造する」ことの間には大きな違いがある。

「処理」しているとき、わたしたちは「強度の低い活動」領域にいる。一方、何かを「創造」するには、高度な集中力でことにあたる必要がある。

「強度の低い活動」とは、特別なことを達成する必要のない作業を指す。

たとえば、歯磨き。これは一日のルーチンワークの一部だ。歯を磨きながらオーディオブックを聴けばマルチタスクではあるが、集中力は必要ない。世界一の歯磨き名人になりたいわけではないのだから。

それに対し、「強度の高い活動」とは、傑出した成果を引き出したい仕事を指す(アメリカのコンピューター科学者カル・ニューポートにより「ディープワーク」と呼ばれている)。

この場合、斬新、あるいは、最上位の成果でなければならない。これまでにその分野で達成されたレベルを超える成果のことだ。理想は、世界で誰よりも優れていること。

「ディープワーク」に取り組むときには、マルチタスクは不可能だ。マルチタスクは、斬新なものや卓越したものを創作するのに必要不可欠な「注意力」を分散させてしまうからだ。

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文=ロルフ・ドベリ/作家、実業家、訳=中村智子

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