サイエンス

2026.01.24 15:00

賞金1億5000万円、ChatGPTで数学問題「リーマン予想」に挑むには?

リーマンゼータ関数(ゼータ関数)。Shutterstock

リーマンゼータ関数(ゼータ関数)。Shutterstock

私は数学者ではないが、ChatGPTをはじめAIが私を数学者に近づけてくれる。

まず、どこかのウェブで見かけた主張から始めたい。ある企業が、ミレニアム懸賞問題(後述)の問題群に含まれる「リーマン予想」と呼ばれるものを、AIを何らかの形で使って「解こう」としている、という話である。

「リーマン予想」とは?

「リーマン予想」という名前を見て、好奇心が刺激された。ITやネットの世界でおなじみの“ムーアの法則”や“ゴドウィンの法則”のように重要そうに聞こえる。だが実のところ、私はこうした数学の話がさっぱり分からない。Wikipediaもあまり助けにならなかった。Wikipedia(英語版日本語版)の定義段落はこうだ。

「数学において、リーマン予想は、リーマンゼータ関数の零点が、負の偶整数および実部が1/2である複素数にしか存在しないという予想である。多くの人は、これを純粋数学における最重要未解決問題とみなしている。素数の分布に関する結果を含意するため、数論において大きな関心を集めている。ベルンハルト・リーマンが1859年に提唱し、彼の名にちなんで名付けられた」

まだ分からないので、ChatGPTに尋ねた

最後の一文で、どの学者先生がこれを思いついたかが分かる以外は、私にはちんぷんかんぷんだ。そこで、最近すっかり癖になったことをやった。ChatGPTに尋ね、さらに簡単にしてと頼んだ。すると、こう返ってきた。

「リーマン予想は、特別な数学関数に関する有名な主張です。重要な「ゼロになる場所」が、ある1本の縦線上にきれいに並ぶ、というものです。もし正しければ、素数のパターンをはるかによく理解できるようになります」

これはずっと分かりやすい。さらに掘り下げよう。

Q:素数をどう理解できるようになるのか? なぜか?

「素数はゼータ関数に『埋め込まれている』からです。数学者は、N以下の素数の個数とゼータ関数の零点を結びつける公式を持っています。これらの零点が、素数の個数の滑らかな推定値と実際の個数との間の『揺らぎ』(誤差)を生み出します。リーマン予想が正しければ、それらの零点が最も理想的な位置にあることを意味し、揺らぎは小さく抑えられます。つまり、素数の間隔がどれほど不規則になりうるかについて、より厳密で信頼性の高い限界が得られます。素数を数える推定がはるかに正確になり、数論における多くの『もしリーマン予想が正しければ……』という定理が無条件で成立することになります。」

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翻訳=酒匂寛

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