クリエイターとしてのTaiTanの強みのひとつは、このような強固なナラティブを形成している点にあるだろう。ナラティブを活用すれば、受け手の一人ひとりに強く刺さるクリエイティブを生み出せる。また、音楽、ポッドキャスト、ファッションなど少しずつ重なる複数の界隈でプレイグラウンドをつくってきたため、ひとつの界隈に閉じない拡張性もある。結果として、ビジネスの持続的な展開へとつながっている。
そのナラティブを起点に商品価値をつくったのが、25年9月に発売したロッテの缶入りミネラルウォーター「THE DAY」だ。Z世代が選ぶ好きなボトル飲料の1位(渋谷トレンドリサーチ調べ)でもある「水」に新しい価値を提案しようと、TaiTanがクリエイティブディレクターとして迎えられた。本プロジェクトでは当初からナラティブを重視しており、商品名にはTaiTanの「自分だけがわかる一瞬の幸福を大事にしたい」という思いが込められた言葉「THE DAY」を採用。初期の販路として、TaiTanがファンだと公言しているドン・キホーテで展開した。結果、リスナーを起点に広がり、10月から発売となったTikTok Shopでも飲料部門で週間流通取引総額ランキング1位を獲得。
「世の中にもっとプレイグラウンドが増えてほしいし、TANAMAXもそのひとつの挑戦です」。仲間との“遊び”を起点に、結果として流通や収益を伴うIPを育ててきたTaiTanは、TANAMAXの始動でその再現性を高め、市場をより強固にしていく。
タイタン◎ラッパー。ポッドキャスト「奇奇怪怪」やTBSラジオ「脳盗」でパーソナリティも務める。クリエイティブディレクターとしては、0円の雑誌『Magazine ii』、テレ東停波帯ジャック番組「蓋」、歩くだけでShureのマイクが手に入るスニーカー「IGNITE the Podcasters」などを手がけた。


