北米

2026.01.16 11:30

アメリカンドリームは今も健在、なぜ資本主義は米国の「揺るぎない強み」であり続けるのか

Zhang Weiguo/VCG via Getty Images

若いうちから貯蓄を始め、継続的に投資し、時間の力を活かす人は、世界で最も強力な力の1つである複利から恩恵を受けることになる。これは搾取ではない。算数の問題である。本当の失敗は資本主義そのものではなく、あまりにも多くの米国人が、その仕組みを教えられてこなかったことにある。だからこそ、左右両派に見られる最近の政治的行動は、長期的な繁栄を重視するすべての人にとって懸念すべきものなのだ。

advertisement

トランプ政権が経済ナショナリズムとして位置付けた関税の場当たり的な運用は、実際には米国の消費者と企業に対する税として機能した。関税は市場を歪め、報復を招き、物価を押し上げ、成長を鈍化させる。それは、米国を繁栄させてきた資本主義の制度そのものを損なう。

さらに憂慮すべきだったのは、連邦準備制度理事会(FRB)に向けられた公的な言説であり、議長を解任、あるいは起訴できるといった示唆まで含まれていたことだ。独立した中央銀行は、単なる技術的な要素ではない。経済の安定と投資家の信認を支える要石なのだ。

短期的な政治的パフォーマンスのためにそれを弱体化させることは、米国資本主義そのものの信頼性を損なう。

advertisement

米国は3つの柱の上に成り立っている。第一は独立宣言であり、政府に先立って自由な権利を持つ人民であることを主張している。第二は米国憲法であり、それらの権利を守るために政府に権限を与えつつ、同時に制限する。第三がアメリカンドリームであり、幸福追求の権利を実際に行使する方法である。これらのうち1つでも失われれば、我々は同じ国家ではなくなる。同じ人民でもなくなる。

米国は完璧ではない。かつてそうであったこともない。しかし、普通の人々が並外れた人生を築くための環境として、地球上で最良の場所であり続けている。

国民感情の悪化は、事実よりも物語によって引き起こされている面が大きい。学校、メディア、文化機関が、数十億人をより高い生活水準へと引き上げた前例のない成功を無視し、米国の失敗ばかりを強調すると、その空白をシニシズム(冷笑主義)が埋める。

シニシズムは主体性を蝕む。そして主体性こそが、アメリカンドリームの心理的基盤であるのだ。

アメリカンドリームは、決して「保証」ではない。それは「招待状」である。

ルールを学び、責任を引き受け、規律と楽観をもって行動する意思のある人にとって、アメリカンドリームは今もなお、確かに生き続けている。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事