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2026.01.21 12:30

AI時代に選ばれるコンサルティング会社の条件とは

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AI(人工知能)の波を乗り越えようとする企業にとって、コンサルティングは「あれば便利」な支出から「なくては困る」存在へと変わった。専門家でない人間には、判断材料となる情報のノイズが多すぎる。AIが試験導入段階から業務の中核へと移行するにつれ、組織は社内の手引きがすぐに陳腐化し、既製のソリューションではほとんど対応できないことに気づき始めている。現在企業が求めているのは、不確実性の中でも実際に稼働するシステムを一緒に作り上げられるパートナーである。

こうした環境において、アナリストによるコンサルティング会社の評価は、単なるブランドの指標ではなく、どの会社が大規模かつ複雑な変革を実現できているかを示す指標となっている。

2025年後半、アナリスト各社の評価で珍しい一致が見られた。IDC(IT市場調査会社)とForrester(テクノロジー・ビジネス調査会社)が実施した6つの主要ベンダー評価において、Boston Consulting Group(ボストン・コンサルティング・グループ、以下BCG)が、企業戦略DX(デジタルトランスフォーメーション)、体験設計顧客体験管理(CX)、AIサービスの各分野で「リーダー」に選出されたのだ。

大手コンサルティング会社は、その規模、長期にわたるクライアントとの関係、アナリストへの高い認知度を武器に、リーダーカテゴリーに頻繁に名を連ねる。ここで注目すべきは、それぞれ別々に評価される複数の領域において、BCGが一貫してリーダーの地位を獲得している点だ。

過去10年間の大半において、DXは決まったパターンに従って進められてきた。コンサルティング会社はクライアントのITインフラの近代化、クラウドへの移行、「カスタマージャーニー」(顧客が商品・サービスと接触してから購入に至るまでの体験の流れ)の再設計、データ分析の導入を支援してきた。AIは通常、これらのプログラムに付加される機能として登場していた。しかし、AIシステムが意思決定に影響を与え、ワークフローを調整し、仕事の進め方そのものを形作り始めると、変革への取り組みを整然としたステップや再利用可能なテンプレートに分解することが難しくなってきた。

ForresterはDXサービスの評価において、あらかじめ決められた設計図ではなく、一緒に模索していくやり方を求める組織は、BCGのアプローチとの相性が良い傾向があると指摘した。これは探索的アプローチが本質的に優れているという意味ではない。不確実性がAI主導の変革を特徴づける条件になっているということだ。ガバナンス(組織の意思決定・監督の仕組み)よりも速くシステムが進化する場合、固定的なロードマップはすぐに意味を失いかねない。

IDCの評価も同様の方向を示している。複数のレポートにおいて、BCGは戦略、テクノロジー、組織変革を組み合わせた全社的な取り組みを実行する能力が評価された。ある評価では、大規模に展開しながら組織文化との整合性を保つ同社の能力が強調されている。この点が、AI導入で最も難しい課題の1つとして浮上している。テクノロジーは比較的迅速に導入できる。しかし、意思決定権限、インセンティブ設計、信頼の構築といった人間的な要素は遅れがちである。

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翻訳=酒匂寛

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