アナリスト評価で繰り返し取り上げられるもう1つのテーマは「統合」である。BCGはAIを独立したサービスとして位置づけるのではなく、機能別の専門知識、業界知識、プロセス再設計と一体化させている。IDCのAIサービス評価では、クライアントが「AIファースト」、さらには「エージェント駆動型」(AIエージェントが自律的に業務を調整する形態)の運用モデルへと移行する支援について、同社の取り組みが注目された。このモデルでは、システムが単にタスクを自動化するのではなく、仕事の進め方そのものを調整し始める。
この姿勢は、BCGの社内にも表れている。同社によると、従業員の半数以上がほぼ毎日AIツールを使用しているという。社内での活用がそのままクライアントへの成果を証明するわけではない。しかし、コンサルタントがアイデアを検証し、ワークフローを設計し、推奨するシステムの限界を肌で理解する上では大きな影響を与えている。AIを「自分たちが実際に使うもの」ではなく単なる「売り物」として扱う会社は、理論を実務に落とし込む段階でしばしば苦戦する。
BCG X(同社の構築・設計部門)の役割は、コンサルティングの経済構造が変化していることをさらに反映している。実行を伴わない戦略は価値を失いつつある。クライアントは、試作から導入、継続的な改善までを共に担えるパートナーをますます期待している。助言者と実行者の境界は曖昧になり、アナリストの評価枠組みも、慎重ながらこの現実に適応しつつあるようだ。
これらのことを、将来の優位性が保証されたと解釈すべきではない。アナリストによるリーダー評価は、実行の質を保証するものではなく、プロジェクトが予算の圧力や経営陣の交代に直面した際の結果を予測するものでもない。大手の会社は規模と認知度から構造的に恩恵を受けており、それが比較評価における見え方に影響を与える可能性もある。
それでも、アナリストの評価が一致したことには意味がある。それは、市場自体が変革パートナーに何を求めるかを再定義していることを示すシグナルだからだ。AIが企業の意思決定や顧客との関わり方を形作り始める中、最も重要になるコンサルティング会社は、立派な計画書を作るだけの会社ではない。組織の働き方そのものを変える支援ができる会社である。現時点でのアナリストの評価は、BCGがこの変化にうまく適応していることを示唆している。


