米国ラスベガスで開催された世界最大のエレクトロニクスショー「CES 2026」は、かつては家電の見本市として知られていた。現在ではAIやモビリティ、ヘルスケア、さらには宇宙開発に至るまで、エレクトロニクスを軸としたありとあらゆる先端技術が一堂に会する場に姿を変えた。
日本や世界各国から参加するスタートアップの展示に触れると、近年のエレクトロニクスに関わるテクノロジーが性能競争を超えて、より「人間に近づく」方向に前進していることが見えてきた。
注目を集めたJETRO率いる日本のスタートアップ
今年もまた日本貿易振興機構(JETRO)が主導する「Japanパビリオン」がCESに出展した。スタートアップが多く軒を連ねる会場、Eureka Park(エウレカ・パーク)のメインストリートにパビリオンを陣取り、31社の参加者による熱気あふれる展示を繰り広げていた。
31社の企業は、それぞれの展示テーマに応じてAI、ロンジェビティ、ライフスタイル、宇宙、モビリティ、ディープテック、エンターテインメントの7つのカテゴリーに分かれ、Japanパビリオンのブースで最新のデバイスやサービスを展示した。
JETROイノベーション部スタートアップ課の課長である牧野直史氏によれば、昨今のスタートアップにまつわるテクノロジーには「AIのコモディティ化」と「日本の強みであるIP(知的財産)の活用」というふたつの傾向が見られるという。もはやエレクトロニクスの分野では、多くのデバイスとサービスがAIテクノロジーと何らかの関わりを持っている。各社のビジネスモデルはAIがあることを前提として、その上に独自の体験価値が作られている。

牧野氏はJapanパビリオンに出展するスタートアップに対して、CESの期間中にそれぞれのプロダクトやサービスをただ見せるのではなく、来場者とのコミュニケーションを密にして、フィードバックの効果を最大化しながら「改善のための貴重な機会」にすることを促してきたという。海外展示会への出展から得られるデータは、今後のグローバル進出に向けた貴重な資産にもなるからだ。
Japanパビリオンとして、今年新たに挑戦したことがある。それは現地におけるネットワーキングのアプローチをさらに多様化したことだ。



