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2026.01.16 12:30

成熟期を迎えたAIとセンシングが変えるデジタルヘルス──CESで感じた革新の鼓動

2026年のCESを盛り上げた、Eureka Parkの「Japanパビリオン」には31社の企業が参加

同社によるサービスの特徴は、イメージセンサーや深度センサーなど、複数種類のセンサーを組み合わせた高精度な身体のアセスメント(解析・評価)と、リアルタイムのトレーニングフィードバックを融合させた点にある。

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所作美が提供するアセスメントツールのイメージ。ユーザーの身体の動きをリアルタイムに捉えて可視化する
所作美が提供するアセスメントツールのイメージ。ユーザーの身体の動きをリアルタイムに捉えて可視化する

代表取締役社長CO-FOUNDERである神山祥子氏によれば、人間は「自分が理想とする動き」と「実際の動き」の間に大きな乖離を抱えているという。例えばスクワットの所作を1つとっても、本人は深く沈み込んでいるつもりでも、実際には骨盤が寝ていたり、膝を十分な角度まで曲げられていないことが多い。所作美のシステムはこの脳の思い込み(認知)を、視覚的・数値的なフィードバックにより瞬時に修正し、脳と身体の動きを再接続(リアライメント)させる。

同社が開発しているハードウェアは大型の液晶モニターとセンサー、およびアセスメントに使うPCを一体化させた姿鏡のようなデバイスだ。CESの会場にはその専用ハードウェアを模した簡易なシステム一式を持ち込み、来場者がSHOSABI独自のアセスメントを体験できる場を設けた。

スクワットや片足を上げて立ったまま動きを止めるエクササイズなどを行うと、デバイスが内蔵するカメラやセンサーにより「動きの質」をリアルタイムで計測・分析する。同時にモニターには姿勢や体幹のずれがビジュアルで提示される仕組みだ。

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筆者もスクワットのアセスメントを体験したが、自分では肩の上に高く上げているつもりの両腕が思うように伸ばせていないことが可視化された。デバイスに内蔵する複数のセンサーにより、自身の姿勢を正面側からだけでなく、側面や俯瞰した視点から身体を動かしながらリアルタイムに確認できるところも特徴だ。

神山氏に指導を受けながら、筆者も所作美のデバイスによる「スクワット」の動作解析を体験した。センサーを搭載するデバイスに正対した状態で、自身の身体の動きを「横から」「上から」でも捉えられるところも特徴のひとつ
神山氏に指導を受けながら、筆者も所作美のデバイスによる「スクワット」の動作解析を体験した。センサーを搭載するデバイスに正対した状態で、自身の身体の動きを「横から」「上から」でも捉えられるところも特徴のひとつ

所作美のビジネスは、米国のBtoB分野に特化したプレシードインベスターであるAlchemist(アルケミスト)が主催するスタートアップ・アクセラレーション・プログラム「Alchemist Japan」にも選出され、すでに海外進出も果たしている。ドバイや英国の高級フィットネスクラブでの導入も進んでおり、特に欧米市場では「Move Well(より良く動くこと)」への意識が非常に高く、身体を「壊してから直す」のではなく「正しく動かして維持する」というロンジェビティの観点から、同社が提供するサービスに多くの期待が集まっているようだ。

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編集=安井克至

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