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テクノロジー、eコマース担当ライター。

pasiphae / Bigstock

近年、クラウドファンディングサイトGoFundMeは様々な募金活動に使われている。最近ではテイラー・スウィフトが白血病の少女のために5万ドル(約600万円)の資金を集めたが、他にも様々な心温まる物語がこのプラットフォームから生まれてきた。

競合のIndiegogoやKickstarterが主にスタートアップ企業の資金集めに使われてきたのに対し、GoFundMeは2010年のスタート以来、少し異なるアプローチを取ってきた。それは寄付や募金など、社会的意義を重視した資金集めが可能な場所という位置づけだ。

GoFundMeは過去1年で合計10億ドル(約1,200億円)の寄付を集め、世界最大のクラウドファンディング・プラットフォームとなった。GoFundMeのCEOのロブ・ソロモンは「我々の業界1位のポジションは当面揺るがない」と述べている。彼は同社の創業者らが保有株式の大半をAccel Partnersや Technology Crossover Ventures、Greylock Partnersらに売却した後、7月にCEOに就任した。

「世間ではこれまで、クラウドファンディングはクリエイティブなプロジェクト向けのものと考えられてきた」と語るソロモンは以前、GrouponやYahooで幹部を務めた経歴を持つ。創業から5年に渡り、個人向けの資金調達にフォーカスしたことで、GoFundMeは高い成長性と収益性を達成した。

「製品開発を目的としたキャンペーンであれば、優れたアイデアが出てくるのには限度がある。その一方で、何かしらの目的やニーズを持った個人は必ず存在する」とソロモンは話す。GoFundMeが徴収するのは、集まった資金の5%と、クレジットカード決済手数料だ。つまり、GoFundMeが得た収益は、過去1年で約5,000万ドル(約60億円)に上ることになる。

これに対して、Kickstarterの利益はずっと控えめだ。同社の創業者らは、過去3年間の利益が「毎年500万ドルから1,000万ドルの水準だった」と、ニューヨーク・タイムズのインタビューで述べている。

Kickstarterの場合、調達資金が目標額に達しなければキャンペーンが不成立となり、資金は寄付者に戻される。フォーブスはKickstarterのサイトに掲載されている情報を元に、同社が集めた金額は、過去1年で約5億4,000万ドル(約648億円)と推計した。Kickstarterのスポークスマンは、この推計がほぼ正しいことを認めた。

Indiegogoの場合、直近の数字は非公開だが、2008年のスタート以来、総額7億5,000万ドル(約900億円)以上を集めたとしている。

「Indiegogoが2008年にこの分野と開拓し、今でも我々が最大のプラットフォームだ」とIndiegogoのCEOのスラバ・ルービンは話す。Indiegogoは昨年末に、個人的な事情で資金を募れる「Indiegogo Life」を開始した。

GoFundMeとそっくりなこのサービスは、個人のキャンペーンについては手数料を徴収していない。「悲劇に見舞われ、資金を募る必要に迫られた人から手数料を取るべきではない」とルービンは言う。

しかし、Indiegogo Lifeが登場しても、GoFundMeの人気は衰えていない。直近の12ヶ月間でGoFundMeにおいては、1,190万人のユニークユーザーが寄付を行った。最近では高校生の電動車椅子の募金に3万1,000ドルが集まった。ソロモンによると、一般的なキャンペーンで集まる寄付は数千ドル程度で、ユーザーの友人や家族、地域のコミュニティが寄付を行うことが多いという。

ソロモンが今注目しているのは、非営利事業に注がれている毎年3,000億ドル(約36兆円)の資金だ。「我々は、リンクトインが職探しの分野で、フェイスブックやツイッターがコミュニケーションの分野で、そして、ネットフリックスがエンターテイメントの分野で成し遂げたことを、寄付の分野で実現できると考えている」と彼は話す。

カリフォルニア州サンディエゴで創業したGoFundMeは、同社のテクノロジー運用をシリコンバレーで行うために、メンローパークに新オフィスをオープンした。78人の従業員のうち、新CTOのUjjwal Singhはかつてグーグルの技術部門でシニアディレクターを務めた人物だ。また、別の従業員のHahnは、LinkedInに10年近く勤務した経歴を持つ。
「今日までにGoFundMeは未熟児からがん患者まで、180万人の医療費の支払いを支援した」とHahnは話す。
「我々は、世の中に貢献できたことをとても誇りに思うし、世間にはこうしたニーズを持った人がもっと大勢いるはずだ」と彼は語った。

文=ライアン・マック(Forbes)/ 編集=上田裕資

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