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2026.01.15 09:30

原油価格が10月以来の高水準に到達、米国とイランの対立激化で

Stringer/Anadolu via Getty Images

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米国産原油の代表的指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物は、ドナルド・トランプ大統領がイランのデモ参加者に対し「支援は向かっている」と語ったことを受け、10月以来の高値に達した。米軍による行動で中東の原油生産が混乱するのではないかとの懸念が高まっている。

WTI原油先物は米国時間1月13日に61ドルをやや上回る水準まで上昇し、10月下旬以来となる約3カ月ぶりの高値を付けた。その後、14日の早朝には62ドルを上回る高値に達し、過去5営業日における上昇率は約11%となった。

国際指標である北海ブレント原油先物も15日に66.46ドルまで上昇し、2025年10月27日以来の高水準となった。

トランプは14日、トゥルース・ソーシャルへの投稿で、イラン国民に対し「抗議を続けよ」「みずからの機関を掌握せよ」と呼びかけ、イラン当局者との会合を中止したと述べ、「支援は向かっている」と記した。

ロイターが匿名のイラン当局者の話として伝えたところによると、イラン当局者は、米軍が駐留する周辺国に対し、米国がイランを攻撃した場合には報復すると警告したという。

国際エネルギー機関によれば、イランの原油生産量は11月時点で日量350万バレルとなっており、アラブ首長国連邦の日量359万バレル、サウジアラビアの日量990万バレルに次ぎ、中東で3番目に多い。2023年には、イラン産原油が世界のエネルギー供給の26.5%を占めていたとされる。

12月にイランの通貨であるリヤルが急落したことをきっかけに抗議活動が激化し、過去2週間で数千人が死亡した。犠牲者の大半はデモに参加した人々だという。デモ参加者たちは、権威主義的な統治を行うイラン政府に反発するとともに、食用油、乳製品、肉類、医薬品といった生活必需品の価格急騰に抗議している。これらは、米国および同盟国による制裁で疲弊する経済状況の中で起きている。

トランプはイランのデモ参加者側に立ち、イラン当局への圧力を強めている。12日には、イランと取引を行う「いかなる」国に対しても25%の関税を課すと述べたほか、トゥルース・ソーシャルでは、米国は「支援する用意がある」と投稿した。ウォール・ストリート・ジャーナルは、トランプがイランへの攻撃を検討し、制裁強化や反体制的な情報発信をオンラインで促進することなど、複数の選択肢を比較検討してきたと報じている。

ガスバディは、2026年のガソリン価格が1ガロン当たり3ドルを下回ると予測している。これは4年連続の年間を通じた下落となり、全米平均としては2020年以来の低水準となる見通しだという。同社によれば、全米の平均価格は春にかけて約3.20ドルまで上昇した後、6月以降は徐々に下落し、12月には約2.80ドルまで下がると見込まれている。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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