マーケティング

2026.01.15 00:21

2026年、AIがついにマーケティング職を奪う年になるのか

Shutterstock.com

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CMO(最高マーケティング責任者)の3分の1以上が、今後2年間でマーケティング職を削減する計画だ。これは、マーケティング幹部を対象としたスペンサー・スチュアートの新たな調査による主要な発見だが、より注目すべき数字は、これまでに実際に起きたことかもしれない。実際に人員削減を実施したのは、わずか17%だ。意図と行動のギャップは、2026年がついに断行の年になる可能性を示唆している。

エグゼクティブサーチ企業が最近実施したマーケティング幹部へのインタビューに基づくこの報告書によると、別の54%は人員数を維持しながら、AI導入に向けて能力をシフトすることを予想している。

つまり、マーケティング幹部の90%が大幅な人員変更を予測しているのだ。通常通りのビジネスを見込んでいるのは、わずか10%に過ぎない。

マーケティングAIにおける現在と来年のギャップ

大半の組織(69%)は、チーム規模を安定的に保ちながら、人材をAI施策にシフトしている。

これは、現在の実態と表明された意図との間に大きなギャップがあることを示している。多くのCMOが先延ばしにしてきた動きを実行しようとしているか、経済状況とAI能力が、自然には起きなかった決断を強いることになるかのどちらかだ。

スペンサー・スチュアートのマーケティング、営業、コミュニケーション責任者プラクティスを率いるリチャード・サンダーソン氏は、ウォール・ストリート・ジャーナル紙に対し、一部のリーダーは「成果を出さなければならず、それは人員削減という力技によるものになるかもしれない」と考えていると語った。

大企業のAI期待値

企業規模は、この展開に劇的な影響を与える。年間売上高200億ドル以上の組織では、プレッシャーが大幅に強まる。

ほぼ半数(47%)が人員削減を予想しており、小規模企業のわずか26%と比較して大きな差がある。経営幹部からのプレッシャーもはるかに大きい。最大規模企業のマーケターの37%が、CEOとCFOが2年以内に少なくとも20%のコスト削減を期待していると述べている。小規模企業では、この数字はわずか6%だ。

別のデータポイントもある。大企業のマーケティングチームの32%がすでにAIによる人員削減を実施しているのに対し、小規模企業では13%だ。

サンプルサイズが小さすぎて一般化はできないが、1つの結論は明白だ。売上高50億ドル未満の企業は、AIを主に成長のレバーとして、つまり現有資源でより多くのことを行う方法として捉えている。大企業は、それをコスト削減ツールとして扱うことが多い。同じ技術でも、戦略的アジェンダは異なるのだ。

AI進展の2026年期限

CMOの3分の2以上が、経営陣が今後2年間でAI主導のコスト削減を期待していると述べている。企業規模が大きいほど、目標も大きい。

あるCMOは、高まるプレッシャーをこう表現した。「これまでのところ人員削減はないが、AI導入を通じてFTE(常勤換算人員)を削減するプレッシャーがある。ビジネスケースは堅固である必要があり、すべてのケースで節約を実現しなければならない」

実験段階は終わりつつある。2026年は、ROI(投資収益率)の議論が本格化する年だ。

AI変革はまだ実現していない

調査には別の興味深い発見もある。CMOの80%以上がAIに積極的に取り組んでおり、プロジェクトの試験運用か、実証済みのユースケースの拡大を行っている。ほぼ半数がすでに拡大段階にある。

しかし、AIを通じてマーケティング機能を真に変革したかと尋ねられると、答えは全員一致で「いいえ」だった。

全員がAIに取り組んでいるが、追求している大規模な変革を達成したと信じている人は皆無だ。そして、2026年の期待に向けて時計は刻々と進んでいる。

これは、マーケティングリーダーにとって不快な状況を生み出している。彼らは、まだ実際には起きていない変革から、大幅なコスト削減を実現することを期待されている。技術はテストされ、試験運用は進行しているが、マーケティングの運営方法における根本的な変化は、これまでのところ捉えどころがない。

AI主導の削減が及ぶ領域

調査は、どの職種が最も差し迫ったプレッシャーに直面するかを示唆している。コピーライティング、コンテンツ制作、代理店業務がリストのトップだ。これらは、AIツールが最も明確な生産性向上を実証し、自動化のビジネスケースが最も明快な領域だ。

同時に、組織は移行を管理するために、プロンプトエンジニア、データサイエンティスト、AIセンター・オブ・エクセレンスといった新たな役割を創出している。正味の効果は、従来のマーケティング職が減り、技術職が増えることかもしれない。

あるCMOはこう表現した。「同じ人々がより多くのことができるようになり、ベースラインの期待値は上がるだろう」

それが機会なのか脅威なのかは、その方程式のどちら側にいるかによって完全に決まる。

期待値のギャップ

アドバイザリー企業テネオによる別の調査は、さらなる問題を加えている。これまでのところ、AIプロジェクトの半数未満しかプラスのリターンを生み出していない。技術は展開され、予算は使われているが、約束されたリターンは大部分が理論上のものにとどまっている。この調査は、350社以上の上場企業CEOと約400人の機関投資家を対象としている。

これは潜在的な衝突コースを生み出している。CMOはAIからのコスト削減を迫られている。CEOは実現していないリターンを待っている。そしてマーケティングチームは、期待と現実の間に挟まれている。

マーケティングAIリーダーにとっての意味

スペンサー・スチュアートのデータは、我々が過渡期にあることを示唆している。大半のマーケティングチームは、まだ大きな影響を感じていない。すでに人員削減を実施した17%は例外であり、ルールではない。

しかし調査は、2026年が正念場の年になりつつあることを明確にしている。マーケティングリーダーの大多数は、今後12〜24カ月の間に、人員、能力、コスト構造について厳しい決断に直面することを予想している。

CMOにとっての戦略的な問いは、AI投資から十分な価値を実証し、上から押し付けられるのではなく、それらの変化がどのように展開するかを形作ることができるかどうかだ。

実験段階は終わりつつある。説明責任の段階が始まっている。

forbes.com 原文

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