こうした結果を受けて研究グループは、生成AIを使わない理由は、単なる「関心の欠如」ではなく「年齢や教育、デジタル環境に根ざした構造的な格差の表れ」だと指摘する。そのうえで、年齢はデジタルリテラシーの程度に応じた支援により「使えない不利益を生まない包括的なAI社会の実現」を期待すると話している。またこの調査にはインターネットやデジタル機器を使わない人は含まれないため、実際のAI格差を「小さく見積もっている可能性」があると研究グループは補足している。

AIを使わない人たちの意見からは、AIへの関心というより、AIの知識がそもそも欠如しているように感じられる。「必要性を感じない」のは、何に使えるのかを知らないためであり、スマホのマイクに口で質問をするだけでなんでも答えてくれる、これまでの検索ツールなどよりずっと簡単に使えるツールであることを知らないようだ。
デジタル格差の問題点は、デジタル機器やサービスを使えず不利益を被ることにあるが、AI格差の場合は利便性の問題だけに留まらない。AIは今後ますます社会に浸透し、本人が必要を感じようが感じまいが、いやおうなく関わることになる。そこで正しい知識を持たなければ、AIに振り回されてしまう。全世代に向けたAIリテラシーの啓発が急がれる。


