キャリア

2026.01.15 18:00

今、昇進すべきでない3つの理由 「できる人」を管理職にする組織が陥る落とし穴

filadendron /GettyImages

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この記事のタイトルは少し奇妙に聞こえるかもしれない。なぜなら、キャリアの階段を上ることは、あなたの新年の抱負の1つになる可能性があるからだ。

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最近ではあらゆるプロフェッショナルが、何らかの形でリーダーになることを志望しているようだ。

・ソートリーダー
・マネージャー
・監督責任の獲得
・上級管理職や経営幹部への昇進

通常、私が知るほとんどのキャリアコーチは、あなたに挑戦を促し、野心に従うよう勧めるだろう。しかし、単にリーダーになりたいから、あるいは雇用主があなたに能力があると考えているからといって、リーダーになるべきだというわけではない。管理職としての責任を得ることが、必ずしも良いことだとは限らないのだ。

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1月に発表された米調査会社ギャラップの最新調査によると、特に製造業、医療、食品サービス、小売業などの最前線の業界では、ほとんどのマネージャーは実際にはリーダーでなるべきではなく、個人の実務担当者あるいは貢献者の役割で最高のパフォーマンスを発揮することが明らかになった。

興味深いことに、昇進を果たすことは、あなたのキャリア、管理するチーム、そして組織に悪影響を及ぼす可能性がある。

ギャラップは「善意の昇進が多くの現場で管理職の意欲を削ぎ、準備不足に陥らせている」と警告している。

したがって、今年昇進を狙っているなら、まずはこの記事の残りを読んでほしい。

ハイパフォーマーが、ひどいリーダーになることもある

ギャラップが調査した管理職の約65%は、業績指標または会社での勤続年数に基づいて昇進を果たしてきた。確かに、勤続年数と高い業績は称賛に値し、社内での昇進において考慮すべき要素だが、雇用主がそれらを唯一の要素として頼りにすることは、多くの問題を引き起こし、新任の管理職を傷つけることにもなる。

一方で、以下の理由でリーダー職に就いたのはわずか30%だった。

・リーダーシップの資質とスキルの実証
・過去のリーダーシップ経験

1. キャリア満足度の低下

調査によると、純粋に業績上の理由で昇進した管理職は、管理能力やリーダーシップトレーニング、または過去の経験とリーダーシップの資質に基づいて昇進した人々よりも、エンゲージメントが低いことが示されている。

具体的には、リーダーシップトレーニングまたは経験を持つ人々の割合は42%だったのに対し、高い業績レベルに基づいて昇進したマネージャーのうち、仕事に意欲的に取り組んでいたのはわずか31%だった。

HRテクノロジー・プラットフォームを提供する米・Quantum Workplaceによると、従業員エンゲージメントとは、従業員が自分の役割や会社全体において、価値を認められ、つながりを感じ、サポートされ、関与していると感じている状態を指す。

したがって、昇進したばかりで、適切なリーダーシップトレーニングや同僚からのメンターシップを受けていない場合、または正式・非公式を問わず過去の経験などといったリーダーシップの前提条件を満たしていない場合、遅かれ早かれ燃え尽きる可能性が高くなる。これは結果として、有害な職場環境の創出につながる。マネージャーやリーダーが燃え尽きてしまった場合、チームがどんな結末を迎えるのかは、想像に難くないはずだ。
--{チームエンゲージメントの低下}--

2. チームエンゲージメントの低下

ギャラップは、マネージャーのエンゲージメントと有効性が、チームのエンゲージメントと業務の有効性に直接反映されることを発見した。エンゲージメントが上位4分の1に位置するマネージャーのチームは、エンゲージメントが中央値に位置するマネージャーのチームよりも、高いエンゲージメントレベル(平均で+11パーセンタイルポイント)を示しています。

これは、あなたが意図せずに次のような文化を永続させる可能性が高いことを意味する。

・高い離職率、低い定着率
・病欠と欠勤の増加
・標準以下または最小限のパフォーマンス
・KPIがかろうじて達成される
・年間売上高の減少と財務パフォーマンスの悪化

3. トレーニング不足

たとえリーダーシップの経験がなくても、キャリアアップは可能だ。しかしここで強調したいのは、人材管理の責任を引き受ける前にスキルをテストされる必要があり、適切なトレーニングが必要だということだ。

リーダーシップとマネジメントスキルのトレーニングは、過小評価されている。私はこれまでコーチングを手掛けてきたが、クライアントが突然、リーダーシップという重い責任を突然任されたものの、雇用主から何の準備もサポートも受けていなかった例を、いくつも思い出すことができる。研修や体系的なサポートは、一切提供されていなかったのだ。

その結果、新任マネージャーは以下のような方法でチームを運営することが多い:

・推測に頼り、最善を期待する
・過去に自分の上司が行った悪いリーダーシップの例を再現し、リーダーシップが進化していることや、より良いリーダーシップの方法があることに気づいていない
・時代遅れのリーダーシップの資質と原則
・育成、コーチング、開発を伴う全く新しいレベルでの役割ではなく、単なる仕事として扱う

なぜ雇用主は間違った人材を昇進させるのか

雇用主は誤った前提を持っている。もしあなたが目標を達成し、営業スペシャリストとして昨年より25%多い収益をもたらしている場合、あなたに8人の営業チームを率いる適性と能力があると考えてしまいがちだ。しかし、現実はそうではない。高い業績を上げる能力は、必ずしもリーダーシップスキルに直結しない。

プロフェッショナルとして知っておくべきこと

管理職を引き受けるように圧力を受けているが、準備ができているか確信が持てない場合は、延期して、トレーニングを受けるか、現在のメンバー職の役割でより実践的な経験を積むまで待つ方が良い。

今年昇進を望むなら、リーダーシップの能力と資質を実践的に示す方法を見つけよう。例えば以下のようなものだ。

・新しいプロジェクトに積極的に取り組む
・部門を超えて機能横断的に連携し、関与する
・小規模なプロジェクトをリードする
・新入社員をメンタリングおよびコーチングし、知識を共有する
・新しいワークフローと合理化されたAI駆動のプロセスを構築する
・外部のリーダーシップトレーニングを積極的に受講し、社内のスキルアップリソースを活用する
--{雇用主として知っておくべきこと}--

雇用主として知っておくべきこと

部下をリーダーポジションに無理やり押し込むのはやめよう。誰もがリーダー育成のパイプラインに適しているわけではなく、それで問題ない。

代わりに、以下に焦点を当てよう。

・強固な管理職、リーダー育成トレーニングとメンター制度の構築
・同僚間支援の取り組みと部門横断的な協働の機会構築
・従業員が自分の強みに応じて活躍することを奨励する
・チームの強みを分析し、組織内での横移動(水平移動)を必要とする役割への配置・提案を行う
・専門分野で卓越した成果をあげているが、まだリーダーを担う準備が整っていない人材向けに、高報酬の専門職キャリアパスを構築する(例:チームマネージャーではなくチームパフォーマンスコーチ)
・今年の人材開発に関する組織目標をサポートするために、外部のリーダーシップコーチやトレーナーを起用する

今、昇進の準備が整っていると思うだろうか。

確信が持てない場合は、リーダーシップの能力を強化し、現在の役割の中でリーダーシップスキルを実践し、サポートを求めることを恐れないでほしい。

forbes.com 原文

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