2026.01.19 07:15

20歳の免許保有率5割に低下 若者が車を買わない本当の理由

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かつて、高校を卒業したら免許を取る、成人したら車を持つという「常識」があった時代がある。しかし、その状況は今、変わりつつある。

ソニー損害保険が実施した調査によると、2005年4月2日から2006年4月1日生まれの20歳1000名のうち、運転免許を保有する人は51.3%となった。2023年の61.2%から3年連続で低下し、ついに半数になった。

3年で10ポイント低下の衝撃

過去3年間の推移を見ると、その変化の速さが際立つ。2023年61.2%、2024年56.2%、2025年53.5%、そして2026年51.3%。わずか3年で約10ポイントも低下している。

免許保有率51.3%の内訳は、オートマ限定が39.8%、マニュアルが11.5%となっている。居住地別では、都市部が46.8%と地方の52.8%を6ポイント下回った。都市部では公共交通機関が発達しているため、免許の必要性がより低いことがうかがえる。

マイカーの所有率はさらに低く、わずか13.2%。「購入予定がある」が14.6%、「いずれは欲しい」が39.4%で、合わせて67.2%が車の所有に肯定的ではあるものの、実際の所有には至っていないことがわかる。

車以外のことにお金を使いたい

では、なぜ若者は車を買わないのか。車を購入するつもりがない328名に理由を聞いたところ、最も多かったのが「車以外のことにお金を使いたい」と「交通事故が怖い」で、ともに25.0%だった。

続いて「公共交通機関で十分」(24.7%)、「維持費が高い」(22.0%)、「交通トラブルが怖い」(18.6%)と続く。特に都市部では「公共交通機関で十分」が29.2%と地方の23.0%を上回った。

注目すべきは、「車を所有する経済的な余裕がない」と答えた人が46.9%に上ることだ。若者にとって、車は優先順位の高い支出ではなくなっている。

車の価値についての質問では、「単なる移動手段としての道具」が51.5%で最多。次点の「運転することそのものを楽しむもの」は21.5%にとどまった。かつて車が象徴していた「自由」や「ステータス」は、もはや若者の心をとらえていない。

もっとも、地方では車がなければ生活できない地域も多く、免許保有率が都市部を上回るのは必要性の違いという面が大きい。一律に「若者の車離れ」とくくることはできない現実もある。

必需品から選択肢へ

車を持つことが豊かさの証だった時代から、自分が本当に使いたいことにお金を使う時代へ。車はもはや、すべての若者にとっての憧れでも必需品でもない。それは単なる車離れではなく、選択の多様化ということなのかもしれない。

【調査概要】 
調査期間:2025年11月7日~12月3日 
調査対象:全国の2005年4月2日~2006年4月1日生まれの男女1000人(男女各500人)
調査方法:インターネット調査

出典:ソニー損害保険株式会社 2026年 20歳のカーライフ意識調査

文=池田美樹

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