ドナルド・トランプ大統領と連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長の間で長く続いてきた対立が、米ドルに下押し圧力をかけかねない意外な展開を見せた。これを受け、ビットコインや暗号資産の価格は足踏み状態となっている。
ビットコイン価格は2026年に入って急騰した後、再び下落した。一方で金と銀の価格は新たな高値を記録している。
そんな中、FRBに新たな危機が生じ、米ドルが「下落する」との予測が、ビットコイン価格に対する強気な見方を後押ししている。
「4月の相互関税以降、ドルは持ち合い状態に入った」と、ブルッキングス研究所のグローバル経済・開発プログラム上級フェローであるロビン・ブルックスはXに投稿した。
「表面上は落ち着いて見えるが、実際には極めて不安定な均衡状態にある。今年、中間選挙を見据えた利下げを巡る戦いが激化する中で、FRBは攻撃にさらされている。米ドルは下落するだろう」。
先日、FRBのジェローム・パウエル議長は、トランプ政権によるFRBへの刑事捜査について「前例のない行動」だと警告し、中央銀行の独立性を抑え込むための口実だと非難した。
2025年を通じて、トランプはFRBに対して利下げを強く求め、パウエルを解任すると脅してきた。5月に任期を終えるパウエルの後任が指名される今年、FRBの独立性が終わりを迎えるのではないかとの懸念が高まっている。
ブルックスはサブスタックへの投稿で、世界の主要経済国はすでに、金融政策の信認とインフレ期待との均衡を取ろうとする中で「債務危機」の兆候に苦しみ始めていると警告した。
「結論として、主要先進10カ国で債務危機が発生する可能性は十分にある。実際、すでにそれがリアルタイムで進行しているのを目にしている」とブルックスは記している。
2025年、米ドルは2017年以来で最も大きな年間下落率を記録し、主要通貨に対して約10%下落した。今年もさらなる下落を予測する声は多い。



