キャリア

2026.01.15 13:00

「手がかからない社員」と見られることがキャリアアップを阻む理由

Shutterstock.com

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職場で「手がかからない」ことは、特にキャリアの初期においては褒め言葉のように聞こえる。あなたは面倒を起こさずに仕事をこなし、指示をさほど必要とせず、滅多に不満を口にしない。そのため、周囲から頼りにされやすく、信頼される存在になる。上司はあなたに仕事を任せれば次に進めると分かっており、チームは業務を回すためにあなたを頼る。そして、仕事を増やすことなく処理してくれるあなたのもとに問題は集まりがちだ。そのような評判はあなたが求められた成果を出すことに集中しているとき、特に話し合われることもなく築かれていることが多い。

だがやがてそれはあなたが仕事に忙しくしている間に気づきにくい形であなたに不利に働き始めることがある。管理しやすい人だと見なされると、戦略よりも実行の役割に引き込まれやすくなり、議論に参加する人としてではなく成果を出す人であることを期待され、成長や昇進、機会に関する判断の場で見過ごされがちになる。信頼される存在であることは初期段階では助けになるが、過度に頼み事に応じると、昇進の局面ではあなたよりも目立ち、積極的に発言し、要求をはっきり示す人に注目や後押しが移っていくことが多い。

「手がかからない」ことが招くもの

キャリアに関する認識は日常の些細な瞬間から形づくられ、その多くはあなたがその場にいないときに起こるものだ。誰かが何気なくあなたの名前を出したり、リーダーが「誰を頼れるか」を考えたり、上司が過去の経験をもとに頭の中で人を分類したりする。あなたが手がかからない存在である場合、あなたのキャリアは成長や可能性よりも、信頼性や扱いやすさとセットになって認識されやすくなる。

これは、誰かが意図的にあなたのキャリアを制限しようとしているからではない。人間は物事を頭の中で単純化する生き物であるためだ。プレッシャーを受けているリーダーはパターンを探し、あなたが示しているパターンは摩擦のない安定性だ。問題は、あなたの実際の能力が現在の職務をはるかに超えていたとしても、やがてあなたのキャリアを見る周囲の見方が限定的になってしまう点にある。

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翻訳=溝口慈子

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