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2026.01.13 18:00

「行き詰まっている」、そう感じた時こそが内面の成長を示すサイン──心理学者が解説

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2. 反応的でなくなり、より落ち着いている

人はしばしば、成長は挫折に直面する頻度によって測れると考える。しかし現実には、障害や壁は避けられないものである。この観点から見ると、成長とは、挫折がどれだけ長く自分を支配するかに表れる。

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2018年の自己調整に関する研究によると、成長は通常、感情的な反応の仕方が変化することを伴う。これは、否定的な感情に対して即座に、そして強烈に反応するのではなく、衝動的に行動する前に、その感情について十分に考えることに抵抗がなくなることを意味する。なぜそのような否定的な感情を抱いているのか、そして、そこから何を学べるのかを考えるようになるのである。

刺激と反応の間に意図的な間隔を設けることで、結果として反応に遅延が生まれる。これを否定的感情を「溜め込んでいる」と捉える人もいるかもしれないが、実際には、脳の実行機能系における調整能力が向上していることを示している。

同時に、こうした知恵と成長によって、感情をより効率的に解消できるようにもなる。心理的に健康な人とは、挫折をあまり経験しない人ではなく、その後により早く元の状態に戻れる人である。神経系が感情のサイクルを完結させるのが上手くなり、そこに留まり続けなくなるのである。

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主観的には、これを成長として認識するのは難しい。多くの人は、常に落ち着いている感覚や、ストレスが完全に消えるといった分かりやすい改善を期待する。しかし現実には、苛立ちや失望、傷つく感情は今後も生じる。違いは、それらの感情に飲み込まれなくなる点にある。感情が1日中あなたを支配することもなく、自己批判や反芻思考に陥ることも少なくなる。

この変化は、強度ではなく持続時間のレベルで起こるため、見えにくい。成長を「まだ動揺しているかどうか」で測っていると、「この感情はどれくらい自分を支配しているか」という、より重要な問いを見逃してしまう。感情がより早く通り過ぎるようになるのは、神経系が自己修正を学んでいる証拠なのだ。

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翻訳=江津拓哉

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