ビットコインと暗号資産の価格は、2025年後半の急落から目立った回復を見せていない。トレーダーは、ある主要なゲームチェンジャー(市場を一変させる要因)がまだ価格に織り込まれていないと見ている。
ビットコインは1BTCあたり9万ドル(約1413万円。1ドル=157円換算)前後で乱高下しており、2025年10月に付けた高値12万6000ドル(約1978万円)から大きく下落している。一方、金と銀は2026年にさらに上昇すると予測されている。
ゴールドマン・サックス、規制環境の改善が進むことで機関投資家の採用が加速と予測
市場が17.3兆ドル(約2716.1兆円)規模の大変動に身構える中、ウォール街大手ゴールドマン・サックスのアナリストは、2026年、機関投資家によるビットコインおよび暗号資産の採用を後押しする大きな触媒となる材料が現れ得ると予測した。
「規制環境の改善が、機関投資家の暗号資産採用の継続に向けた主要な推進要因になると見ている。特にバイサイド(運用会社などの買い手側)とセルサイド(証券会社などの売り手側)の金融機関にとって重要であり、取引を超えた領域でも暗号資産の新たなユースケースが生まれつつある」。ジェームズ・ヤロが率いるゴールドマンのアナリストは、CoinDeskが確認したメモにこう記し、現在議会で審議が進む待望の米国CLARITY法案(クラリティ法案。暗号資産市場構造法案)を決定的な触媒として挙げた。
ティム・スコット上院銀行委員長、SECとCFTCの役割を明確に切り分けるCLARITY法案の採決を目指す
今週、共和党のティム・スコット上院銀行委員会委員長は、CLARITY法案の修正および最終的な採決に向けた公聴会を来週開催すると発表している。
同法案は、トークン化資産や分散型金融(DeFi)プロジェクトがどのように規制されるかを定義し、米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)の役割分担を明確にする。ゴールドマンのアナリストは、こうした措置が機関投資家資金を呼び込むうえで不可欠だとしている。
ホワイトハウス担当者は2026年初頭の法案可決に自信を示す──ゴールドマンは中間選挙による遅延を警告
ゴールドマンのアナリストは、同法案は2026年前半に成立する必要があると警告した。11月の米中間選挙が進展を遅らせる可能性があるためだ。
2025年、ホワイトハウスのAI・暗号資産担当責任者デービッド・サックスは、注目の同法案が2026年初頭に成立し得るとの見通しに自信を示していた。
サックスは2026年1月になって、「本日、ティム・スコット委員長ならびにジョン・ブーズマン委員長と素晴らしい電話会談を行い、1月にCLARITY法案のマークアップ(委員会での条文修正・審議)が実施されることを確認しました」とXに投稿した。「トランプ大統領が求めてきた画期的な暗号資産市場構造法制の成立に、これまでになく近づいています」。
ほかにも、ゴールドマン・サックスのストラテジストによるビットコインおよび暗号資産市場の予測に同調する声がある。
「2025年末の急落を受けて、2026年前半は採用が鈍化する可能性がありますが、CLARITY法が成立すれば、真の機関投資家による採用が加速し得ます」と、Schwab Center for Financial Researchの暗号資産リサーチ・ストラテジー担当ディレクター、ジム・フェライオリは、メールでのコメントで述べた。



